公務員が確定申告するパターンとは?【元公務員経験者が徹底解説】
「公務員って、確定申告は必要?」
「どんな時に確定申告するんだろう?」
「年末調整との違いって何?」
といった疑問をお持ちではないでしょうか。
公務員にとって、確定申告は普段あまりなじみがない手続きだけに、その疑問はもっともです
簡単にまとめると、多くの公務員が職場で行う年末調整で1年間の税金はほぼ完了します。
しかし、医療費控除やふるさと納税(ワンストップ制度を利用していない場合)など、特定の条件で確定申告が必要になることもあります。
また、執筆や講演などでの兼業収入や不動産投資の利益がある場合も、別途申告が求められます。
私は地方公務員として20年以上勤務し、年末調整と確定申告を何度も経験してきました。
公務員業界の実態に基づいた情報をお届けしますので、ぜひ最後までお読みください。
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【特徴】
・月額980円~(無料期間あり)
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・チャット、メール、電話などサポート体制も充実。
・e-Tax対応でオンライン提出も可能。
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・簿記や会計知識不要
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・ 確定申告も〇×形式で回答すればすぐに作成
・ステップごとに分かりやすいナビゲーションで、迷わず進められる
多くの公務員の税金は年末調整で完了する
公務員として勤務する多くの方は、毎年職場で行われる「年末調整」によって税金の精算が完了します。
なぜなら、公務員は副業の制限も多く、本業の給与以外の収入が限られているためです。
年末調整は、給与から控除されている所得税の過不足を調整する制度で、会社員や公務員など、給料を受け取っている人に適用される仕組みです。
公務員の場合も、基本的に年末調整を行うことで、特別に確定申告をしなくても1年分の税金が自動的に清算されます。
年末調整とは?基本的な仕組みを解説
年末調整は、給与所得者(公務員も含む)が1年間に支払うべき所得税額と、すでに給与から天引きされている所得税の差額を調整する手続きです。
年末調整の際、生命保険や地震保険などの支払いがある場合には、その支払額に応じて税金の控除を受けることができます。
この手続きを行うことで、払いすぎた税金は還付され、逆に不足している場合は追加で徴収されます
通常、年末調整は12月の給与時に行われ、給与担当者が必要な書類を収集し、正しい税額を計算します。
この手続きを通じて、確定申告が不要となるケースが一般的です。
公務員が年末調整で受けられる控除の種類
公務員が年末調整で受けられる主な控除は以下の通りです
・生命保険料控除
生命保険や個人年金保険、介護医療保険に加入している場合、支払った保険料に応じて税金の控除が受けられます。
・地震保険料控除
地震保険に加入している場合、その保険料の一部が所得控除されます。
・小規模企業共済等掛金控除(iDeCoなど)
iDeCoなど、個人型確定拠出年金に加入している場合、その掛金が控除対象になります。
・住宅ローン控除(2年目以降)
住宅を購入し、住宅ローンを利用している場合、ローンの年末残高に応じた控除が適用されます。
ただし、1年目は年末調整ではなく、確定申告が必要です。
これらの控除が適用される場合、年末調整で税金の調整が完了するため、追加の手続きは不要です。
公務員でも確定申告が必要になるケースがある
年末調整によって多くの税務処理が完結する公務員ですが、特定のケースでは「確定申告」を行う必要があります。
確定申告をすることで、さらに控除を受けたり、税金の還付を受けることができる場合があるため、対象となるケースを理解しておくことが重要です。
還付は自分が申告しなくても、恩恵を受けられないだけで問題ありませんが、納付すべき所得を申告しない場合には、追徴課税や重加算税などのペナルティがありますのでご注意ください。
公務員が確定申告するべきパターンと条件
以下のような場合、公務員も確定申告が必要になります:
医療費控除
1年間の医療費が一定額以上かかった場合は、確定申告をすることで「医療費控除」を受けることができます。
1月~12月までの1年間に支払った医療費が一定の額(10万円、もしくは所得の5%)を超えた際には確定申告を行いましょう。
超過支払い分の医療費が課税対象の所得から控除され、税金の一部が還付される制度です。
医療費控除を受けることで、所得税が軽減される可能性があるため、医療費が多く発生した年は確定申告を検討しましょう。
ふるさと納税【ワンストップ特例制度利用なし】
ふるさと納税には控除を簡略化するために、確定申告不要のワンストップ特例制度を設けています。
しかし、この制度も条件があり、特に注意しなければならない点は「5自治体以内の寄付」であること。
6自治体以上に分けて寄付する場合には適用されないということになります
ふるさと納税を行っていて、条件によりワンストップ特例制度を利用しなかった場合には確定申告が必要です。
ワンストップ特例制度を利用することで申告不要となりますが、返礼品目的で複数の自治体に寄付する場合には注意が必要です。
住宅ローン控除(1年目のみ)
住宅ローン控除を初めて適用する年は、確定申告が必要です。
2年目以降は年末調整で調整されますが、1年目だけは自ら確定申告を行う必要があります。
兼業収入(執筆、講演など)
副業として執筆や講演などで所得が発生した場合、その収入を申告する必要があります。
公務員として認められた副業収入が20万円以上の場合は必ず確定申告を行いましょう。
不動産投資などの投資収益
不動産収入や株式投資の配当収入なども確定申告の対象です。
株式投資の口座は「特定口座源泉徴収あり」がオススメ。これなら株式に係る納税の必要は無くなります。
特に利益が発生している場合は要注意です。
自分は申告を行う必要があるのか確認し、正確な税額が計算されます。
確定申告の準備と流れ
確定申告が必要な場合、適切な準備を行うことでスムーズに手続きが進められます。
特に公務員として確定申告を行う際には、以下の書類や情報を揃えておくと便利です。
確定申告で用意するもの
給与所得の源泉徴収票
年末調整で清算された結果が源泉徴収として所属より発行されます。
年末調整の結果も確定申告に含めるので、当該年度の源泉徴収票は紛失しないよう管理しておきましょう。
医療費の領収書
医療費控除を受ける際には、積算のために1年間の医療費の領収書が必要です。
すべての領収書を整理しておき、掛かった医療費の合計額を計算しておきましょう。
ちなみに医療費控除の対象は実は幅広いんです・・
医療費控除の対象となる医療費
1 医師または歯科医師による診療または治療の対価(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)
2 治療または療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)
(注)平成29年1月1日から令和8年12月31日までの間に支払う特定一般用医薬品等の購入費は、その年中に健康の保持増進および疾病の予防への取組として一定の健康診査や予防接種などを行っているときに、通常の医療費控除との選択により、セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の対象となります。
3 病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、指定介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設または助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価
4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)
5 保健師、看護師、准看護師または特に依頼した人による療養上の世話の対価(この中には、家政婦に病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話に対する対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)
6 助産師による分べんの介助の対価
7 介護福祉士等による一定の喀痰吸引および経管栄養の対価
8 介護保険等制度で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額
9 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術または分べんの介助を受けるために直接必要なもの
(1)医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの
(注1)電車やバスなどの公共交通機関が利用できない場合を除き、タクシー代は控除の対象には含まれません。
(注2)自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金などは、控除の対象には含まれません。
(2)医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯、眼鏡などの購入費用
(3)身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師等の診療等の費用に相当するものや上記(1)・(2)の費用に相当するもの
(4)傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。)
(注)おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降である場合において、介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付するおむつ使用の確認書等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。
10 日本骨髄バンクに支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金
11 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金
12 高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導(一定の積極的支援によるものに限ります。)のうち一定の基準に該当する者が支払う自己負担金(平成20年4月1日から適用されます。)
(引用:国税庁HPより)
ふるさと納税の寄付証明書
ふるさと納税を利用している場合、寄付証明書を準備し、確定申告書に記載することで控除が適用されます。
寄付証明書は納税した自治体より紙媒体で送られてきますので、大切に保管しておきましょう。
兼業や投資収益に関する書類
執筆や講演の収入、不動産収益、株式の配当などの収入がある場合は、証明書や計算書などを用意しておきます。
確定申告書の作成方法と提出方法
確定申告書は、紙媒体や国税庁のウェブサイトで作成も可能で、オンライン提出や郵送でも受け付けています。
また、不明な点を聞きながら作成したい場合や、直接受理してもらって受付印が欲しい場合は、管轄の税務署で相談コーナーを期間中に実施しています。
ただし、地域によってはめっちゃくちゃ混雑します・・・
特に、近年ではe-Taxを利用することで、提出までの手間を減らすことができます。
申告期日が近づくにつれ人がどんどん増えていき、申告だけで1日掛かりの作業になってしまうこともあるため、パソコン作業が得意であれば事前に出力まではやっておくことをオススメします、
また、確定申告は基本的に2月中旬から3月中旬までに行う必要があるため、事前におおまかな作成を済ませておき余裕を持って準備しておきましょう。
【簡単ラクラク】確定申告ソフトを利用する
相談して提出したいけど、多忙でなかなか確定申告会場に出向けない場合、有償ですが確定申告ソフトを利用することで、ミスなく書類の作成が簡単に行えるようになります。
無料のシステムが悪いわけではないのですが、不明な点を解消するにはやや物足りなさを感じますね・・
また、税務に関する問い合わせ対応サポート等も行ってくれるため、オススメです。
特に、医療費控除やふるさと納税の控除申請、兼業収入の申告などが必要な場合、ソフトを使うことで手続きが効率化され、初めての方でも安心して申告できます。
確定申告ソフトを使うメリット
なんか税金ってごちゃごちゃ決まりがあって難しいよね・・・
そんなあなたに、確定申告ソフトはまさに「痒いところにも手が届くように作られた」ソフトです。
また、保存はクラウド保存が基本なので、こちらでデータをいちいち保管しておく必要もありません。
その他いろいろなメリットを見ていきましょう。
入力が簡単
確定申告ソフトでは、ガイドに従って必要な情報を入力するだけで申告書が作成されます。
基本的にはフォームに数字や文字を打っていくだけ。
あとは自動で納税額を計算してくれるだけでなく、提出用にPDFで出力してくれるサービスもあります。
書類のミスを防ぐ
確定申告には細かいルールが多いため、手動で記入すると見落としがちな項目があります。
ソフトを利用することで、必要な項目が抜け漏れなく確認でき、正確な申告が可能になります。
e-Tax対応で提出もスムーズ
ほとんどの確定申告ソフトはe-Taxに対応しているため、オンラインで申告が完了します。
書類の郵送が不要で、税務署に出向く手間も省けるため、忙しい方に便利です。
おすすめの確定申告ソフト2選
多くの方が利用している確定申告に最適なソフトを2点ご紹介します。
どちらもシェア上位の有名な会計ソフトで、法改正にも自動で対応してくれるソフトになっています。
【特徴】
・月額980円~(無料期間あり)
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・チャット、メール、電話などサポート体制も充実。
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・ 確定申告も〇×形式で回答すればすぐに作成
・ステップごとに分かりやすいナビゲーションで、迷わず進められる
確定申告ソフトの利用手順
会計ソフトの導入から申告書提出まではたったの4ステップで完了します。
①アカウント作成
各ソフトのウェブサイトでアカウントを作成します。
②必要情報の入力
指示に従って医療費やふるさと納税、兼業収入などを入力。銀行口座やクレジットカードと連携すると自動で反映してくれます。
③書類の確認
申告書が自動作成されるので、入力した内容を再確認します。
④e-Taxもしくは郵送
そのままオンラインで申請するか、必要に応じてPDFを印刷して郵送します。
お試し機能があるので、まずは無料で始めてみると良いと思います
確定申告ソフトは、面倒な手続きも効率化できるため、公務員として確定申告が必要な場合には強い味方になります。
公務員でも確定申告が必要な時もある【まとめ】
公務員の確定申告について解説してきました。まとめると以下の通りです。
公務員と年末調整
多くの公務員は、毎年職場で行われる年末調整によって、所得税の過不足が自動的に調整され、確定申告を行わずに済むことが一般的。
年末調整では、給与から天引きされた所得税と1年分の実際の税額を照合し、過剰または不足分が調整される。
· 公務員が年末調整で受けられる控除
主な控除には生命保険料控除や地震保険料控除、iDeCoなどの小規模企業共済等掛金控除、住宅ローン控除(2年目以降)がある。
これらの控除に該当する場合は、年末調整で税額が調整され、確定申告が不要。
· 確定申告が必要な場合
公務員でも、一定の条件で確定申告が必要。
(例)
・医療費控除が必要な場合やふるさと納税のワンストップ特例を使わなかった場合
・住宅ローン控除を初めて利用する年
・兼業収入が20万円以上ある場合
・不動産投資などで収益がある場合
など。
· 確定申告の準備
確定申告が必要な場合には、医療費の領収書やふるさと納税の寄付証明書、兼業や投資収益に関する書類を揃えておくことが重要。
確定申告書は国税庁のサイトから作成でき、2月中旬から3月中旬にオンラインまたは郵送で提出可能。
· 確定申告ソフトの利用
確定申告が必要な場合、確定申告ソフトを使うと簡単に手続きが進められる。
医療費やふるさと納税、兼業収入などの入力も分かりやすく、計算ミスが防げる。
e-Tax対応でオンライン提出も可能で、税務署に出向く必要がないため多忙な人は取り入れるべき。
基本的には年末調整で済む公務員も、場合によっては確定申告が必要になることがあります。
一番注意しなければならないのは、納税を怠ることです。
よくわからなくても、収益が発生してしまった以上は、期日内に計算して税金を納めなくてはなりません。
しかし多忙な中で、提出までこぎつけるのはなかなか大変です。
そんなあなたの強い味方となるのが、確定申告にしっかり対応してくれる会計ソフトの利用です。
簡単操作であっという間に完成するので、忙しい方はぜひ導入してみてくださいね。
★個人の確定申告はソフトでラクラク提出
【特徴】
・月額980円~(無料期間あり)
・シンプルな入力画面で、初心者でも使いやすいのが特徴。
・銀行やカード連携による自動入力でラクラク。
・チャット、メール、電話などサポート体制も充実。
・e-Tax対応でオンライン提出も可能。
【特徴】
・月額980円~(無料期間あり)
・簿記や会計知識不要
・レシートを写真で撮るだけで、データの自動取得や自動仕訳
・ 確定申告も〇×形式で回答すればすぐに作成
・ステップごとに分かりやすいナビゲーションで、迷わず進められる
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