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働き方

【なぜか減らない】公務員の懲戒処分とは?元公務員がアウトな基準を解説

公務員の懲戒処分
matauemoon

「公務員の懲戒処分となる行為にはどのようなものがあるの?」

「懲戒処分となった具体的な事例は?」

「公務員が不祥事を起こした場合どうなる?」

など、思うことはありませんか?

私も懲戒処分を受けたことはありませんが、処分の対象となる線引きや過去の事例が気になっていました。

思わぬ行動が処分に繋がるのは困りますよね・・・

この疑問が解消できるよう記事にまとめてみました。

この記事でわかること

・公務員の懲戒処分の種類

・過去の懲戒処分の事例

この記事を読むことで

・懲戒処分を受けないよう日頃の行動を見直すことができる

・処分を受けてしまった場合の流れと対応がわかる

私は公務員として20年間働いた経験があります。過去の経験から踏まえた解説をしていきますので、ぜひ最後までお読みください。

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公務員の懲戒処分とは?

公務員の懲戒処分

あらためて公務員の懲戒処分について基本を解説していきます。

懲戒処分の基本的な考え方

公務員の懲戒処分とは、公務員が義務違反や服務規律違反を犯した際に科せられる処分のことです。

懲戒処分には、職員がその職務を適切に遂行できるようにするための規律を維持し、公共の信頼性を高めるという重要な役割があります。

懲戒処分の種類は、処分の程度が軽い順に以下の4つです

戒告最も軽い処分で、職員に対して反省を促すために行われます。具体的には、問題行為を口頭または文書で注意し、再発防止を求めます。
減給職員の給与を減らす処分です。減給の期間や額は、行為の程度によって決まります。これは、経済的なペナルティを課すことで、職員に対して行為の重大さを認識させる狙いがあります。
停職一定期間、職務を停止させる処分です。停職中は給与が支給されず、職場への復帰も認められません。停職の期間は、行為の重大さによって異なります。
免職最も重い処分で、公務員としての地位を失わせるものです。免職された場合、再び公務員になることは非常に難しくなります。

懲戒処分の対象となる行為は、国家公務員の場合は「国家公務員法第82条1項」、地方公務員の場合は「地方公務員法第29条1項」で定められています。

この懲戒処分って何のためにあるの??

懲戒処分の意義について簡潔に言うと、公務員の職場秩序を維持し、住民の不信感招かないためです。

職員が不適切な行為をした場合、そのまま放置すれば、職場の規律が乱れ、他の職員にも悪影響を及ぼします。

また、公務員は全体の奉仕者であるため、不適切な行為をした職員を放置することは、住民の不信を招き、公務員全体の信頼を損なうことになります。

「同僚でも不正は見逃さない」っていうアピールですね

このことから、公務員の懲戒処分は、職員の行為に対して適切なペナルティを課すことで、職場の秩序を維持し、公共の信頼を守るための重要な制度となっています。

処分の対象となる行為とは?

公務員の懲戒処分の対象となる行為には非常に多岐にわたるものがあります。

ここでは、主要な行為をいくつかのカテゴリーに分けて紹介します。

一般服務関係

欠勤無断欠勤や不正当な理由での欠勤が含まれます。
遅刻・早退頻繁な遅刻や早退も処分の対象です。
休暇の虚偽申請虚偽の理由で休暇を申請する行為。
勤務態度不良仕事に対する態度が著しく悪い場合。
職場内秩序を乱す行為
他の職員に対する暴行・暴言同僚に対する暴力・侮辱的な発言
虚偽報告業務に関する虚偽の報告を行う行為。
秘密漏えい職務上知り得た秘密を漏洩する行為。
違法な職員団体活動法律に反する職員団体の活動。
政治的目的を有する文書の配布職場での政治活動。
兼業の承認等を得る手続のけ怠承認を得ずに営利企業での活動や兼業を行う行為。
入札談合等に関与する行為不正な入札に関与する行為。
個人の秘密情報の目的外収集不正な目的で個人情報を収集する行為。
セクシャル・ハラスメント職場での性的嫌がらせ行為。

日常の仕事の中で注意すべきことですね

公金官物取扱い関係

横領公金や官物を私的に流用する行為。
窃取公金や官物を盗む行為。
詐取詐欺的手法で公金や官物を取得する行為。
紛失公金や官物を不注意で紛失する行為。
盗難公金や官物を盗まれる行為。
官物損壊故意に官物を壊す行為。
失火不注意により火災を引き起こす行為。
諸給与の違法支払・不適正受給不正に給与を支払ったり受け取ったりする行為。
公金官物処理不適正公金や官物の適正な処理を怠る行為。
コンピュータの不適正使用公務用のコンピュータを不正に使用する行為。

仕事の中におけるモノ・カネの取り扱いについてですね、税金からなるものがほとんどですので、適正に取り扱う必要があります

公務外非行関係

放火火災を意図的に引き起こす行為。
殺人人を殺める行為。
傷害他人に怪我をさせる行為。
暴行・けんか他人に暴力を振るう行為。
器物損壊他人の物を故意に壊す行為。
横領公務外での横領行為。
窃盗・強盗他人の財産を盗む行為。
詐欺・恐喝他人を欺く行為や脅迫行為。
賭博違法な賭け事をする行為。
麻薬・覚せい剤等の所持又は使用違法薬物を所持または使用する行為。
酩酊による粗野な言動等酔っぱらって粗野な行動を取る行為。
淫行18歳未満の者に対する淫行行為。
痴漢行為他人に対する性的嫌がらせ行為。

仕事じゃなくても公務員の立場は忘れてはいけないということですね。仕事の以外の時間、プライベートで注意すべきことです

飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係

飲酒運転飲酒運転する行為。
飲酒運転以外の交通事故人身事故を伴う交通違反。
飲酒運転以外の交通法規違反その他の交通法規違反。

業務内外含めた交通ルールで注意することですね

監督責任関係

指導監督不適正部下の管理や監督が不適切な場合。
非行の隠ぺい・黙認部下の非行を隠す行為や黙認する行為。

本人だけでなく、管理職も含めて懲戒の対象になります。

処分を受けて当然だと思える行為もありますが、意外と知らずにスルーしてしまっている部分もあるのではないでしょうか。

細かいと思える規律の中で、公務員は職場の秩序を守り、日々の業務において高い倫理観を持つことが求められています。

懲戒処分の基準

処分の基準は、公務員法に基づき、具体的な指針に沿って判断されます。

非違行為の動機、態様及び結果

行為の動機や手段、そしてその結果が重大である場合は、免職の可能性が高くなります。

故意又は過失の度合いの程度

故意であるか過失であるか、その度合いによって処分の重さが変わります。

非違行為を行った職員の職責

職員の職務上の責任の重さや、非違行為に関する職責の評価が重要です。

他の職員および社会に与える影響

行為が他の職員や社会にどの程度の影響を与えたかも考慮されます。

過去の非違行為の有無

過去に同様の行為があったかどうかも判断の材料となります。

さらに、以下のような要素も考慮されます

日頃の勤務態度

日常的な勤務態度や業務遂行の状況。

非違行為後の対応

問題が発覚した後の反省や対応の態度。

とまぁ難しく書いてありますが、要するに公務員として大きく逸脱し、反社会的な行動が大きいほど免職の可能性が高くなると認識してください

懲戒処分の事例

平成20年~令和5年の約15年間で過去に下された懲戒処分の具体的な事例としては、以下のようなものが挙げられます。

免職

非違行為の内容事案の概要
公金の横領10か月間にわたって、会計業務を担当していた親睦会の会費を横領し、私的に流用したことにより、使途不明金を生じさせた。また、3か月間にわたって、担当していた公金を横領し、私的に流用。
窃盗民間スポーツ施設において、ロッカーに入れてあった他人の財布から現金2万円を窃盗。
飲酒運転による重大事故前日から明け方にかけて複数回に分けて飲酒。昼過ぎに乗用車を運転するも、対向車線にはみ出しトラックに衝突 。
営利企業の従事約2年間にわたって、複数の飲食店などで深夜にアルバイトをし、195万円の収入を得ていた。日頃の勤務態度も良好ではなく居眠りや離席があった。

停職

非違行為の内容事案の概要
公文書の不適正な取扱い認可の手続において、未決裁のまま、申請事業者に対し認可書の発行をしたり、申請書等を不適正に廃棄したりした
交通法規違反同僚が酒気を帯びていることを知りながら、その同僚の運転する自動車に同乗した
服務規律違反虚偽の内容により、新型コロナウイルス感染症に係る事故欠勤の届出を行った。
営利企業の従事&虚偽申請病気を理由に休暇している期間中に、配偶者が経営するプールで46日間フルタイムでアルバイトをしていたことが発覚。

停職は期間の判断も行われ、長くなるほど処分が重いという判断です。

例えば停職1ケ月よりも6ケ月の方が重い処分の下されたということになります。

減給

非違行為の内容事案の概要
パワーハラスメント複数の部下職員に対して、暴言、威圧的な行為及び仕事以外の事柄の強要を行った
給与の不正受給バスによる通勤届を行っていた区間について、徒歩又は自転車による通勤が常態化していたにもかかわらず、変更の届出を行わず通勤手当を不正受給した
器物損壊駐車禁止場所に駐車されていた車両に対してゴルフクラブを用いて殴打し、後部ドアを破損させた
兼業の承認等を得る手続のけ怠許可なく一戸建て住宅3棟、アパート6棟のアパート経営をし、20年で計約1億9500万円の家賃収入を得ていた

なお、減給について国家公務員は最大1年間、毎月、俸給月額の5分の1(20%)まで減額が可能となります。

地方公務員の場合は、各地方公共団体の条例により規定されています。

戒告

非違行為の内容事案の概要
交通法規違反2度に渡り、自動車を運転中、法定速度等を時速約 30km 超過する速度で走行した
管理監督責任部下職員が不適正な事務処理を行っていたことを認識していたにもかかわらず、部下職員の不適切な行動を正すことなく、黙認した。
懲戒処分は複合的な要素で判断される

上記は過去の事例として実際に存在していたものだが、処分の判断は個々のケースにより異なる。

場合によっては、標準よりも処分が重くなったり、軽くなったりすることもある等、複合的な要素で判断されるため、一概には示すことができない。

もし懲戒処分を受けたらどうなる?

公務員の懲戒処分

ここでは仮に懲戒処分となった時の一般的な流れと対応を解説します。

自治体によって処分の対応は異なりますが、本人の申し立ては自体は地域に関係なく認められていますので、参考までにご覧ください。

懲戒処分の手順と流れ

公務員が懲戒処分を受ける際の手順と流れは、概ね以下のようになります。

これは民間企業においても同様で、規約に基づいて行われます。

事実確認

懲戒処分を実施する際に最初に行うのが、事実確認です。

当事者や関係者にヒアリングを行い、実際に何が起こったのかを詳細に把握します。

この段階では、以下の点が重視されます

・行為の内容とその具体的な状況

・関係者の証言や証拠の収集

・行為の結果や影響の評価

弁明の機会の付与

懲戒処分を決定する前に、対象となる職員に対して弁明の機会を与えます

これは、どのような問題で懲戒処分を予定しているかを事前に通知し、その職員の言い分を聞くためのものです。具体的には

・懲戒処分の理由を詳細に説明

・職員からの説明や意見を聴取

・弁明の内容を記録し、処分の参考とする

処分の検討

懲戒処分の種類を決定するために、懲戒委員会や第三者委員会が設置されます。

懲戒委員会は、懲戒処分を決定するための調査や懲戒権の行使を公正かつ客観的に行う機関です。

懲戒委員会では主に以下の内容が検討されます。

・収集した事実や弁明内容の検討

・適切な処分の種類(戒告、減給、停職、免職など)の決定

・他の事例や基準との整合性の確認

・懲戒処分の通知書の交付

懲戒委員会の検討を経て、懲戒処分が決定されると、対象職員に対して懲戒処分通知書が交付されます。

通知書には以下の内容が記載されます。

・懲戒処分の理由

・処分の具体的な内容

・処分の実施日や期間

組織内公表

懲戒処分を行った場合、その事実を組織内で公表します。

これは、職員全体に対して規律違反行為に対する制裁を明確に示し、組織内の秩序を維持するというはたらきがあります。

処分に対する異議申立ての方法

公務員に対する懲戒処分では、その処分が不当であると感じた場合、異議を申し立てる制度が設けられています。

審査請求

不利益処分審査請求

職員は、懲戒処分やその意に反して免職、休職、降任、降給などの処分を受けた場合、人事院に対し審査請求ができます。人事院は、事案ごとに公平委員会を設置して処分に違法又は不当なところはないか調査を行わせ、委員会が作成した調書に基づき、処分を承認し、修正し、あるいは取り消す判定を行います。

人事院HPより

以下に、懲戒処分に対する異議申立ての手順と流れを説明します。

※国家公務員の流れですが、地方は国に準じているためおおよそ同じ流れになります。

審査請求の受付

懲戒処分を受けた職員は、処分が不当であると感じた場合、まずは90日以内に人事院へ審査請求を行います。

審査請求の受理

審査請求が受理されると、懲戒委員会や所属機関によって処分の再検討が行われます。

公平委員会の設置

事案ごとに通常3名程度で組織され、内容を精査します。

審理

双方の事情を聴取し、判定の参考とします。

人事院会議での判定

再検討の結果、処分が不当であると判断された場合は、

・懲戒処分の無効化

・処分内容の軽減(例:減給から戒告への変更)

など処分の見直しが行われます。

実際に、当初は免職で退職金が非支給でしたが、その後不服申し立てによって自主退職扱いに処分が変わり、退職金が支給されるというケースがありました

訴訟による異議申立て

もし、審査の結果で納得できない場合、裁判所に訴訟を提起することも可能です。

懲戒処分の無効確認や、不当な懲戒処分に対する損害賠償請求などを行うことができます。

実際には、多くの訴訟が起こされており、裁判所で懲戒処分が無効と判断されたり、処分内容が変更されたりするケースもあります。

裁判所は、提出された証拠や主張を基に、公正な判断を下します。

判決によって以下のような結果が出ることがあります

・懲戒処分の撤回

・処分の内容変更

・損害賠償の認定

懲戒処分に対する異議申立ては、公務員としての権利を守るために重要な手段です。

職員は、処分が不当であると感じた場合、適切な手続きを通じて自身の主張を訴えることができます。

懲戒処分後の状況

公務員の懲戒処分

懲戒処分後の職員は非常に厳しい状況が待っています。

中にはその厳しい環境に耐えかねて免職でなくても自主退職を申し出るものもいます。

懲戒処分後の職員の生活への影響

懲戒処分を受けた公務員は、その後の生活やキャリアにさまざまな影響を受けます。

処分の種類によって影響の程度は異なりますが、いずれの場合も公務員としての立場や評価に大きな変化をもたらします。

昇進・昇給の抑制

懲戒処分を受けると、勤務不良として評価されるため、昇進や昇給の機会が大幅に減少します。

注意点

【懲戒処分による給与の影響】

人事評価の低下により、昇進が見送りとなる

・給与の昇給が停止される、または減額される

・特別手当やボーナスの減少

人事異動

懲戒処分を受けた職員は、いわゆる「出世コース」から外れます。

上に立つものとして不適切という判断を人事部が下すということです。

注意点

【懲戒処分による人事異動の影響】

・重要なポストや花形部署から外される

・専用の簡易業務や裏方業務に配置転換される

いわゆる昇進が見込めない部署への異動になるということです

周囲の視線と職場環境

公務員の世界は比較的狭いため、懲戒処分を受けたことは職場全体に知れ渡ります。

また、外部に公表されば地域住民からのクレームを浴びる事にもなります。

注意点

【懲戒処分による職場環境の影響】

・同僚や上司からの信頼を失う

・職場内での人間関係が悪化する

・精神的なストレスやプレッシャーが増加する

・地域住民のクレーム対応の増加

再就職が難しくなる

免職などの重い処分を受けた場合、公務員としてだけでなく民間企業の再就職も難しくなります。

もし経歴欄に退職と記しても、なぜ退職したのか?という点に触れられることも多いです。

このため、懲戒を受けたことが分かると企業としてもリスクを感じてしまい、採用を見送ることが多くなります。

懲戒処分後は厳しい現実が待っている

懲戒処分後の生活は、処分の種類や内容に応じて大きな影響を受ける。

公務員としてのキャリアが大幅に制限されるだけでなく、収入の減少や社会的な信用、職場環境にも悪影響が及ぶ。

【減らない公務員の懲戒処分】対策は?

結論として、公務員の不祥事に対する各個人での防止策には限界がきており、組織全体に対する根本的な対策が必要です。

これまでホントに色々やってきましたが、最後は各個人の倫理観頼みなところがあって、正直厳しいです!

公務員の不祥事が起こるたびに、各所属では再発防止に向けた対策を求められます。

時には処分内容を重くするなどして、信用失墜行為に対する手立てがあれこれ打たれます。

ここまですれば、懲戒処分者数は右肩下がりで低下していくと思いますよね?

では以下のグラフをご覧ください。

(引用:総務省HP

そこまで大きく下がっているように見えません・・・。

正直な所、懲戒処分が起こるたびに真面目に仕事をしている職員の負担が増えます。

クレーム対応や再発防止の研修など、本来の業務以外の部分で時間を費やす必要があるため、その都度ストップしてしまいます。

この変わらない状況と対策について個人的に考えてみました。

過度なストレスからの解放

公務員は身分を保証されている一方で、多くの制約が存在しています。

高い倫理観を持って職務を全うしなければならないものの、相当なストレスが掛かっていることも事実です。

業務量も過酷なものであり、残業が続けば心身も疲弊していきます。

この過剰なストレスからくる不祥事も多いです

実際に懲戒処分を受けた職員の理由には

「日々のストレスが溜まっていた」

「仕事が終わらなかった」

などが見られます。

これらを解消するには「人員を増やす」「業務を減らす」の二択しかないと思っています。

情報量が増え続けている現代に対して、同じ人員で処理をするというのは無理があります。

効率化を図れるツールが開発されても、行政専用ネットワーク等セキュリティの問題もあり、気軽には導入できません

そして、業務を減らすといっても行政サービスを削減するわけにもいかず、地域の土台を支える公務員にとってそれは厳しい話ではないでしょうか。

つまり根本的な解消方法として、

業務を軽減し過度なストレスから解放する=人員を増やす

であり、今後公務員にもっと人件費を掛けるべきという風潮に期待したいところです。

収入に対する不満解消

過去の処分事例には「無許可での兼業」によるものも少なくないです。

これは突き詰めれば「もっとお金が欲しい」ということです。

公務員の給与では満足できないと感じているから起こることであり、これらの事案を無くすためには収入を上げることがシンプルな解決策です。

・各種手当の増額や増設

・給与基準表の改定

・柔軟な兼業の許可

従来の公務員という枠に捉われず、各自治体でも変革に向けて積極的に動いていくべきものだと思っています。

質の高い人材の確保

質の高い人材を確保することは公務員の不祥事を防止するだけでなく、サービス向上を図ることが出来ます。

質の高い人材とは何を指すのか定義が難しいところですが、アメリカの経営学者のカッツ教授はマネージャーに必要なスキルを以下のように三区分しているので、今回はこれを基本とします。

テクニカル・スキル・・・業務を遂行する能力、知識に基づいたスキル

ヒューマン・スキル・・・対人関係能力

コンセプチュアル・スキル・・概念化能力(答えのない物事に最適解を出す)

志願者の母数が減ると、これらの能力に乏しい人達が集まってしまう傾向にあります。

1000人から10人を選ぶのと、100人から10人を選ぶのとでは合格難易度と選ばれる人の優秀さが違うのは当然のことです。

志願者が減ると、少ない人の中から合格者を選ぶため、人材の質が下がることにつながります。

とはいえ、対策として安易に採用条件を下げるのでは悪手であり、今いる優秀な人材の流出を防ぐ意味でも、待遇改善に力を入れる必要があります。

評価制度の見直し

公務員の懲戒処分を減らすためには、倫理観を備えた質の高い人材の確保が重要です。

そのためには、従来の人事評価制度を見直し、年功序列の在り方を改善することが求められます。

公務員の仕事を民間企業の物差しで測るのは難しいところがありますが、業績や貢献度に基づく評価制度は、職員のモチベーション向上に繋がりますが、仲良しこよしで一律な評価を付けてしまうのは、ある意味不公平と言えるでしょう。

従来の評価制度を見直すことで、有能な人材が集まりやすくなるだけでなく、既存の職員もやりがいを感じやすくなります。

弾力的な働き方

テレワークやフレックスタイム制のような、柔軟な働き方を認めることも人材の定着には効果的です。

民間企業では週休3日制を選択できる会社なども存在しており、働き方の多様化が進んでいます。

休暇中の職員担当業務に支障がないよう、会計年度職員等の人件費を投入して、休んでも仕事が滞らず働きやすい環境づくりをすることで、職員がストレスなく快適な環境で勤められるようになります。

収入の悩みは資産運用で解決できる

公務員の懲戒処分

懲戒処分の中で無許可での兼業によるものは、ここに掲載しきれないほど非常に多く、その根底にはお金に対する不満があります。

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公務員の懲戒処分は毎年一定数起こっている【まとめ】

公務員の懲戒処分について解説してきました、まとめると以下の通りです。

1. 公務員の懲戒処分とは?

公務員の懲戒処分は、義務違反や服務規律違反に対する処分であり、職務の適切な遂行を促し公共の信頼を守る役割があり,懲戒処分には以下の4種類がある。

戒告:最も軽い処分で、反省を促すための注意を行う

減給:給与を減らす処分で、行為の重大さに応じて期間と額が決まる

停職:一定期間職務を停止させ、給与も非支給。

免職:最も重い処分で、公務員の地位を失う。

懲戒処分の対象となる行為は、国家公務員法や地方公務員法で定められており、欠勤、セクハラ・パワハラなどが含まれる。

2. 処分の対象となる行為

懲戒処分の対象となる行為は多岐にわたる。

一般服務関係:欠勤、遅刻、虚偽申請、勤務態度不良、暴行、虚偽報告、秘密漏洩など。

公金官物取扱い関係:横領、窃取、詐取、紛失、盗難、官物損壊、失火、不適正な給与支払など。

公務外非行関係:放火、殺人、傷害、暴行、器物損壊、横領、窃盗、詐欺、賭博、麻薬所持・使用、淫行、痴漢行為など。

飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係:飲酒運転、重大交通事故など。

監督責任関係:指導監督不適正、非行の隠蔽、黙認など。

3. 懲戒処分の手順と流れ

事実確認:当事者や関係者へのヒアリングなどで事実を確認。

弁明の機会の付与:対象職員に弁明の機会を与え、処分理由を説明し、職員の説明や意見を聴取。

処分の検討:懲戒委員会が設置され、事実や弁明内容を検討し、適切な処分を決定。

懲戒処分の通知:処分決定後、対象職員に通知書が交付。

組織内公表:懲戒処分が組織内で公表され、職員全体に規律違反行為への制裁を示す。

4. 処分に対する異議申立ての方法

不服申し立ての受付:職員は不服申し立てを行い、異議申立書を提出。

再検討:懲戒委員会や所属機関によって再検討が行われ、処分の見直しが行われることがある。

訴訟による異議申立て:組織内の異議申立てで納得できない場合、裁判所に訴訟を提起することも可能。

5. 懲戒処分後の生活と対応

昇進・昇給の抑制:勤務不良として評価され、昇進や昇給の機会が減少。

人事異動:重要なポストから外され、簡易業務や裏方業務に配置転換。

周囲の視線と職場環境:信頼を失い、職場内での人間関係が悪化することがある。

再就職の困難:免職などの重い処分を受けた場合、再就職が難しくなる。

6. 公務員の懲戒処分の減少対策

公務員の懲戒処分を減少させるためには、個々の倫理観に頼るだけでなく、組織全体での根本的な対策が必要。

具体的な対策としては、過度なストレス解消(職場環境改善)評価制度見直し、良い人材の確保等が求められる。

こうしてあらためて見ると、公務員は様々な規則によって規律が保たれていることがわかります。

何度メディアに取り上げられても件数がゼロにはならず、一定数発生してしまうことにも元公務員として何とも苦い思いです。

しかし、いくつかの行為については知っていれば手を出さなかったのではないかと思うものもあります。

特に営利企業の従事関係、お金にまつわる部分ですね。

そこに行きつく前に、投資でお金を増やしていくというマインドを磨きましょう。

公務員でも合法的にお金はどんどん増やせます。

いまなら限定で、資産を増やすためのコツを記した無料特典も付いていますので、お金の悩みを少しでもお持ちの方はぜひ登録してみてくださいね。

この記事を書いた人
はたらく(元)公務員
はたらく(元)公務員
地方公務員として20年間勤続。若手の頃からプロジェクトのリーダー等を務めていく中で、人事評価で「S」を取得し続ける。同期の中で最速で昇進を果たすも、働き方に疑問を感じ退職。 現在は新たな生き方を模索しつつ、公務員時代のノウハウをブログにしています。 なお、公務員に特化した資産形成に関する無料メール講座を配信しています。 https://form.os7.biz/f/f88504d4/
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