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働き方

公務員の人事評価は「B」ばかり。「S」を狙うには?【S評価元公務員が解説】

matauemoon

公務員にも人事評価制度があり、それによってその人のは「働きぶり」が評価されています。

しかし、S,A,B,C,D,Eの中で「B」がやたら多いという話があります。

「なぜBばかりなの?」

「人事評価の仕組みはどうなっているの?」

「どうすればB以上の評価になるの?」

など気になりませんか?私は正直とても気になりますし、自分の働きぶりを認めてもらい給与に反映させてほしいと思っていました。

これについてはズバリ「B」評価が非常に多いです。そして「A」評価も多いです。

なぜなら、過去の統計上AとBの2つの評価だけで90%程度占めているからです。

そして人事評価制度をしっかり自分の中で理解しておかなければ「B」評価を理不尽な扱いだと感じてしまうでしょう。

私は公務員を20年間勤め、そのような人事評価制度の中でも「S」評価を何度ももらうことができ、昇給と昇任は同期と比べて早かったです。

この記事でわかること

・人事評価制度の内容

・人事評価が「B」ばかりである要因

・「B」以上の評価を得る方法

この記事読むことで

・適正な評価を狙うことができる

・良い評価から早い昇給と昇任が見込める

この記事から人事評価制度について理解を深めて、自分が納得できる評価を受けられるようにしましょう。

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人事評価制度の仕組み

公務員の世界では基本的に勤務年数と年齢でおおよその給与が決まります。

つまり同期は基本的に同じ給与(年収)であるということです。

しかし、微妙に総収入が変わる場合もあります。

それが人事評価制度によるものです。

公務員人事評価制度の評価基準

国家公務員と地方公務員でも評価の方法は違い、地方公務員でも自治体によって違いがあります。共通項として挙げられるものとして、評価の方法は以下の2つあります。

①能力評価

②業績評価

多角的に人物を評価できるように細かい評価項目が設定されています。それぞれの得意・不得意を総合的に考えてS~Eの評価がくだされます。

※某自治体の評価例

能力評価とは・・こんな感じ

・あらかじめ職層に応じた項目が決められている

・項目に基づいて管理職が客観的かつ公平に判断

・評価は年に1回

業績評価とは・・・こんな感じ

・自ら目標を設定し、面談を通して目標を明確にする

・達成状況を面談で自己申告し、6段階自己評価(S、A、B、C、D、E)

・管理職からの評価がここに加わる

・評価は半年に1回

※以前は5段階評価(S,A,B,C,D)が主流でしたが、ここ最近で「E」を含めた6段階評価に変わってきています。

このような形で公務員にも目標設定と達成状況によって、昇給や昇任に差をつけています。

昇進と昇給への影響

この人事評価制度の恩恵はどれほどあるのでしょうか。

体感としてズバリ・・

Sはそれなりに優遇あり(ボーナスや昇給、昇任がやや早い)

AとBはそこまで大きく影響無い(差はつきにくい)

C以下は本来の昇給が抑制されるなど、分かりやすく影響がある

といった所です。

C以下は、A,Bに比べてマイナス効果が大きいといった印象です。

しかしその分、公務員業界でも休職等で勤務していない人や、軽い処分を受けている人が対処になります

超優秀な人は「S」評価が付き、昇給の上乗せ(ベースアップ)やボーナスの増額があります。

また、同期の昇任候補が何名かいる際に優先的に選ばれるでしょう。

※経験年数の壁を越える程ではありません。あくまで同じ給与モデルの人と比較した場合に優遇されるという程度です。

次に、AとBのどちらかになった場合ですが、正直A,Bのどちらを取ってもそこまで大きく影響はありません。昇給や昇進のタイミングがやや早まる可能性と、ボーナスに少し色が付く程度です。

これは1回の評価の中での話です。連続してA評価とB評価の人では、当然その後の待遇も変わってきますのでご注意ください。

最後に、C・D・E評価の方はB以上と比較すると大きく影響があります。

具体的には昇給抑制やボーナス減といった収入に直結するネガティブな影響があります。

また、C以下の評価だと異動にも影響する(管理職が配慮する)悪い評価です。

しかし、その分C以下の評価をうける職員はそう多くなく、以下のような人物に対する評価になります。

・勤務評価が相当悪い(あからさまに働かない)

・よく休みがちな職員

・禁止行為に該当して処分を受ける職員

人事評価制度はBばかり付くのはホント

人事評価の結果は「B」ばかり付きます。これは本当です。

「B」が意味するのは何かというと「良好」とか「通常」です。

これ未満の評価は「十分でない」「一定のパフォーマンスに達していない」部類になります。

利益や数字を追っていない公務員が「十分でない」と上長が判断するのは非常に困難です。

じゃ、みんな「A」以上にしてしまえばいいんじゃない?と思いますよね。

「A」以上は昇給・昇格に影響があるんです。特に「S」はかなり絞られており、要は評価できる人数に限りがありやたらと付けることができない仕組みになっています。

すると評価には「B」あたりが良くつきます。つまり、「B」は普通に仕事をしていれば与えられる無難な評価です。

Cはあまり良くない。D,Eは処分される位よほど悪くないと出せない。

かといって、Sは評価人数に限りがある・・・。

じゃあ「B」か。というわけで多くはB評価がつきます。

無闇にSもCも付けることができないという実情がこの状況を生んでいます。

※こういった考えから、あまりにもBばかり付くので、6段階評価(S,A,B,C,D,E)への見直しが、順次地方にも降りてきているようです。

BとCの境は「良好」か「あまり良好でない」かになってしまうので、その二択なら「良好」の方に付けるという何とも歯切れの悪いこの制度の流れがあります。

そして、見事に報酬面においても優劣を付けにくい構図が出来上がっています。

また、公平性を意識するがあまり、能力や成果に多少差がついても一括りにされてしまうという不公平感が生まれているとも言えます。

実際の公務員人事評価制度を経験して思うこと

そもそも公務員の世界で人事評価制度を取り入れているのは、現場職員だった身からするとかなり疑問が残っています。

総務省によれば公務員の人事評価は「給与等の処遇や身分取扱いの上で活用することにより、 公務能率を増進させることが最大の目的」であるとしています。

しかし、B評価ばかりでは結局普通に仕事をしているのと変わりがなく、公務能率は増進しません。

さらには人事評価制度を実施するにあたり・・・

①業務目標を報告する用紙を作成

②管理職との面談

③中間状況報告

④管理職との面談

⑤年間状況報告

⑥管理職との面談

このような流れがあり、評価する側・される側ともにまぁまぁ時間を費やしています。

もし、この時間を別のことに充てることはできれば、もっと良い成果を残せる優秀な方もチラホラいました。

制度自体を導入することは良いとしても、本来の目的としていた「公務能率の増進」という面での効果は表れていませんね。

この状況を解決するのはとても簡単で「公務員の人件費にもっとお金を掛ける」ことです。

「S」評価にできないのは財源に限りがあるからで、その財源を増やせばもっと多くの方に評価を付けられ、S~Bの評価割合も変わります。

とはいえそう簡単な話ではありませんし、多くの公務員はそれを分かっています。

なので、モヤモヤした気持ちを抱えながら日々仕事をしているという実情があります。

人事評価がBばかりになってしまうのは・・

ノルマがあいまいで無難に評価してしまう公務員の体質と、お金(人件費)の問題がある

人事評価制度で「S」を狙うには?

大前提として人事評価で「S」を狙っていくには、この3つが必要です。

・総合的な能力の高さ

・目標に対する成果

・上司との関係性

結局人物的に優れていないといけないということなんですが、限りなく上位評価を狙っていくことは可能です。人事評価制度の実情を含めて以下に解説していきます。

それなりに整った見た目を意識する

え、見た目は評価に関係ないのでは・・・??

と、私も採用されて間もない頃は思っていました。

仕事ぶりさえ評価されれば、見た目はささいな問題ではないと・・

しかし、長年勤めていく中で分かったことがあり、それが

見た目=印象=評価

であるということでした。

つまり「見た目が良くないと、印象も良くなく、評価も上がりにくい」

それを防ぐためには、必要最低限見た目を整える必要があります。

具体的ポイントを絞りに絞ると「服装」と「頭髪」の2点になります。

別記事で詳しく解説していますので、少しでも改善の余地があると感じた方は、ぜひご確認ください。これらは誰でもすぐに変えられる部分です。

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明確な業務目標を設定し達成させる

公務員は数字で追えない職業ですが、評価において明確な判断基準が必要です。

設定した目標が達成できたかどうかというのは評価する際の目安になります。

つまり、S評価を狙っていくためには明確な目標を設定し、それを年度内に達成することが求められます。

さらに目標設定に関してもいくつか注意ポイントがあります

①自分のキャリアに応じた適切な困難度であること

②客観的に見てイメージしやすく具体的なものであること

③目標内にできるだけ数値を盛り込むこと

む、む、むずかし~・・!!

正直結構ハードです。ですがこれぐらい徹底していかないとS評価を狙っていくことはできません。

逆に言うと多くの公務員がこれほど徹底した目標設定をしていないので、周りより頭一つ抜き出た存在になるチャンスです。

コミュニケーションとチームワークを意識する

日々のコミュニケーションは基本中の基本ですが、周囲との連携を意識した動きを意識する必要があります。

なぜならS評価のための目標設定はそれなりに困難度が高く、自分ひとりの力で達成していくことは難しいからです。

大きな仕事を成し遂げる人の多くは、コミュニケーション能力が高く周囲との関係性も非常に良いです。

その為に以下の点を意識して日々業務に励んでいきましょう。

①自分のキャラクターを開示し周囲に理解してもらう

②誠実に仕事に取組み、同僚に対しても積極的にサポートする

③同僚の個性を把握し尊重する(性格・趣味・好きなもの)

④評価が上がるときはゆっくり、下がるときは一瞬だという事を意識する

また、これらに加えて自分の業務で成果を示せるよう、計画的に仕事を進めていく必要があります。

特にコミュニケーションスキルは奥が深く、感覚的にできる人もいますが、公務員業界でも皆が同じレベルでないのが実情です。

むしろ、営業成績とは無縁の世界からか人付き合いが苦手な人もチラホラ・・

そんな目に見えない技術を体系的に学ぶことは勤務評価を底上げしていくために非常に重要です。

別記事ではコミュニケーションスキルを効率的に上げるために、コスパ・タイパを厳選したスクールを推奨しています。

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チームワークとコミュニケーションを意識して、協働する意識を高めてください。

自分が仕えた同僚や上司が人事を司る職に就いたとき、そういった働き方がプラスとなってかえってくることがあります。

評価ばかりを気にした打算的な行動はNG

評価に固執するあまり、完全に評価だけを目的とした打算的な行動は、組織内で信頼を失い、業務効果を損なう可能性がありますのでNGです。

いわゆるゴマすりですね。否定はしませんが過度な言動はあまり好ましくありませんし、時代も変わってきています。地域や市民のために尽力してください。

また、公務員としての行動は倫理的で誠実であることが求められるため、日頃からズルい行いには注意をはらってください。

避けるべきNGな行動例を以下にまとめてみました。

評価のための不正行為や虚偽報告

他者を利用し自分は何もしないような行動

チームワークやルールを無視した行動

評価は自分の人生を左右する大事な要素ですが、根底には健全な組織運営や職務遂行にプラスであることが大切です。

打算的な行動は短期的には恩恵があるかもしれませんが、長期的には組織や個人の信頼を損ね、成果にも悪影響を及ぼす可能性があります。

また、そういった姿を同僚は見ているもので、狭い公務員の世界で一度悪い評判になると後々挽回するのが大変になります。

野心的であることは働くエネルギーにもなるので大事ですが、くれぐれもほどほどに・・・。

直接業務に関わらない知識も広く取り入れる

自分の業務に直接関わらないことでも、広く知識を持つことは業務においてもプラスの影響を与えてくれます。S評価を狙うためにも働きながら学び続けましょう。

知識を広く取り入れることのメリットついてのいくつか挙げていきます。

知識同士がつながって自分の業務に閃きを生む

異なる分野の知識を取り入れることで、新たな角度の視点を得られます。

これにより、異なる領域からのアイデアやアプローチを組み合わせて業務に新しい閃きを生むことができます。

公務員の世界は自由度が低い業務が多く、前年踏襲も多いのでアイディアが生まれにくい環境にあります。

そんな中で業界の垣根を超えた閃きが、行政事業の変革をもたらすこともあるでしょう。

問題解決能力の向上

幅広い知識を持つことで、様々な状況や課題に対して柔軟かつ効果的に対処する能力が向上します。

例えばITの知識を知っておけば、LG系のネットワークを生かした効率的な連絡体制を構築できる可能性がありますし、多少のネットワークエラーも自分で復元することができまs。

知識の多様性は、急速な変化や新しい状況への適応力を高めます。柔軟性を持って様々な状況に対応することができるでしょう。

リーダーシップの向上

ある分野に1番詳しい人に皆さん付いていきます。1番詳しい人は皆に教えなければなりません。

すなわち、それはリーダーとして率いていくことになるということです。

幅広い知識を持つことはリーダーになる機会が増え、マネジメント能力の向上にも寄与します。様々な分野に理解を深め、部下やチームとコミュニケーションを図ることで、業務の効率化と勤務成績の向上が見込めます。

これらの視点を考慮しながら、幅広い知識を取り入れ、業務において新しいアイデアや成果を生み出すことができるでしょう。

どのような知識を取り入れたら良いのかわからない方は、オススメの資格を記事にしていますのでご覧ください。

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どんなに頑張っても連続S評価は、ほぼ不可能

「A」までは割といけるんですが、「S」を何度もとるのは非常に難しいです。

ですが毎年S評価はさらに難しいです。というより不可能に近いとさえ思っています。

なぜなら、S評価は例え優秀であっても一定の職員に偏らないよう調整されてしまうからです。

直属の上司が「S」で挙げても、過去の評価状況(前回S評価の時期)&他部署職員(他のS評価職員の時期)との調整等によって最終的には「A」になってしまうということです。

私が所属していた自治体では少なくともそのような表には見えない措置があったので・・公務員でS評価を毎年取り続けるというのはほぼ不可能ではないかと思っています。

誰よりも頑張った自負があるのに、何故上司の評価はA止まりだったのか・・と気にしなくても、そういう仕組みがあったのかと思えば多少納得できる部分もあるのではないでしょうか。

現に私も直属の上司に「S」で報告してあることを告げられましたが、その後反映されたであろう勤務成績欄を確認したら「A」になっていました。

各部署から挙がってきた評価リストを人事部で一定の条件に照らし合わせ、フィルターにかけて残った該当者をS評価にしているようです。

同じような経験がある方は、準S評価のA評価であると捉え、モチベーションを下げずに頑張っていきましょう。

【まとめ】公務員の人事評価「B」ばかりは本当です

公務員に導入された人事評価制尾は、年1回の能力評価と年2回の業績評価。

それぞれがS~Eの6段階、もしくはEを除いた5段階になっており、昇給と昇格、ボーナスの支給率に関わってきます。

しかし、AとB評価の割合が非常に多いというのが実際の現場の様子です。

公務員の人事評価制度が偏ってしまうのは、勤務体質や財政面など諸般の事情で仕方がないことです。

しかし、その中でも前向きに努力して成果を残していればS評価をしっかりと狙うことができます。

自分のキャリアに合わせた目標設定と達成を繰り返し、その為のコミュニケーションスキルを高め周囲との連携を図っていくことでS評価は取得できます。

むしろそういう意識の高い一部の方々が、少ない牌であるS評価を奪い合っている状況です。

連続でS評価を取得するのは難しいかもしれませんが、日々の動きを上司もしっかり見ていますので、モチベーションを落とさずに、日々目標達成に向け業務を遂行しましょう。

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この記事を書いた人
はたらく(元)公務員
はたらく(元)公務員
地方公務員として20年間勤続。若手の頃からプロジェクトのリーダー等を務めていく中で、人事評価で「S」を取得し続ける。同期の中で最速で昇進を果たすも、働き方に疑問を感じ退職。 現在は新たな生き方を模索しつつ、公務員時代のノウハウをブログにしています。
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