【必見】地方公務員の仕事内容&実情を元公務員がリアルに解説
皆さん地方公務員の仕事内容って気になりませんか?
公務員=行政サービスを提供する職業という所までは皆さんわかるんですが、具体的にどのような仕事を行っているのか不明確ですよね。
「もっと深く公務員の仕事内容が知りたい」
「公務員試験を受けるに当たって参考にしたい」
「自分は公務員に適性があるのか気になる」
「公務員業界の実情を知りたい」
など、モヤモヤする部分があるのではないでしょうか。
私もこの職業に就くまで、具体的に何をするのか見当もつきませんでした。
しかし結論としては
・公務員という言葉だけでは抽象的過ぎて語りつくせない程に仕事内容があること。
・職種を絞っても部署によって実情は異なること。
・自分の与えられた仕事に慣れ、勤めていくことが公務員であること。
ざっくりこの3点になるかと思います。
この記事では
「地方公務員の仕事にまつわる内容アレコレ」
をご紹介しています。
これを読むことで、多少なりとも公務員業界の人間でなければなかなか知り得ない情報を得ることができ、今後の参考になることでしょう。
私は公務員を20年勤め上げどっぷり浸かってきた人間です。
そんな私だからこそ語れる内容もありますので、ぜひお読みください。
そもそも地方公務員とは?
地方公務員という職業は、地方自治体で公共の福祉や行政サービスに従事する専門家のことを指します。
地域社会の円滑な運営と発展に貢献し、多岐にわたる職務を遂行することで、住民が快適に暮らせるよう日々勤務します。
地方公務員の基本的な役割
地方公務員の基本的な役割は、地域社会の行政業務を効率的に遂行し、市民に対して公平かつ適切なサービスを提供することです。
都市計画、税収管理、教育、福祉、環境保護など多岐にわたる分野で活動し、住民への快適で安全な生活と地方自治体の発展に寄与します。
国家公務員との違い
地方公務員と国家公務員の主な違いは、彼らが仕事をする組織とその業務範囲にあります。国家公務員は中央政府で働き、国政に関連する業務に従事します。
一方、地方公務員は地方自治体や地域団体で働き、地域社会に焦点を当てた業務に従事します。
地方公務員の給与体系
地方公務員の給与は、採用される地域や職種に応じて変動します。
正直、田舎よりも人口が多い大都市圏の方が給料も高い傾向にあります。これは地域手当というもので各自治体ごとに差が付いているからです。
給与は自治体の予算と条例、あらかじめ定められた給料表に基づいて算出される為、公平で透明性があります。
地方公務員の給与には基本給、ボーナス、通勤・住居・扶養などの職員生活に対する諸手当、特殊な業務に対する手当があり、年1回程度の定期昇給などが含まれます
とはいえ民間企業の平均値に基づいて算出される為、富裕層のような生活ができるほど高い給与水準ではないことをお含みおきくださいね・・
地方公務員の仕事内容
地方公務員の仕事は、地域社会の円滑な運営と発展を支えるために多岐にわたります。
なので、具体的な仕事内容は部署によって違います。
大まかに言えばどの部署も「書類の作成と、必要に応じて用務先に出張対応」したりしています
以下では、一般的な業務内容、仕事の特徴と責任、そして地方公務員の日常に焦点を当てて説明します。
一般的な業務内容
地方公務員の業務内容は多岐にわたり、彼らは地域社会の多くの側面に関与します。
一般的な業務内容とはいえ、なかなか幅広いですが、とても簡単に表現すると次のようなものが含まれ、これらに応じた職種が存在しています。
都市計画と開発
地域の発展を促進し、都市のインフラを維持・改善する役割。
税収管理
地方自治体の財政健全性を確保し、予算の適切な管理を担当。
広報
地域の情報を取材して、パンフレットを作成し広く周知。
教育
学校や教育の運営・監督を通じて、教育の質を向上。
福祉
高齢者や障害者へのサポート、最適な福祉プログラムの提供。
環境保護
環境政策の実施、環境への影響の監視と対策。
安全確保
住民に危害が及ばないよう治安を維持。
仕事の特徴と責任
地方公務員の仕事は、一般的に次のような特徴があり、それぞれ職種に応じた責任を持って勤めています。
公共の福祉
市民の福祉や社会的ニーズを優先し、公共サービスを提供する責任があります。
法的義務
自治体の定めた条例に従い、規則を順守する必要があります。
公平性と透明性
市民に対して公平で透明性のあるサービスを提供することが求められます。
協力と連携
他の公共機関、団体、市民と連携し、地域社会全体の利益を追求します。
これらは全て高い倫理観によって遂行されるべきものであり、一人の行動が組織全体の信用につながることを意識していくことが重要になってきます。
地方公務員の日常
地方公務員の日常は所属する部署や職種によっても大きく異なります。
外回りが多い部署もありますし、デスクワークが多い部署もあります
また、通常は事務所でデスクワークを行い、ある時は地域内の施設やイベント会場を巡回・運営することもあります。
共通する点で挙げると、日常的な活動例としては以下のようなものが挙げられます。
書類作成・・・外部への依頼や報告文書の作成
会議と調整・・・政策決定者、同僚、市民との会議や調整作業。
データ分析・・・統計データや予算情報の分析と報告。
コミュニケーション・・・市民とのコミュニケーション、質問への対応、情報提供。
プロジェクト管理・・・地域のプロジェクトや予算管理に関する作業。
地域や住民のトラブル対応・・・問題解決と緊急対応。
地方公務員の職種
地方公務員は多様な職種に分かれ、それぞれが地域社会の運営に貢献しています。
警察、消防、学校の先生も地方公務員です。これだけでも扱う業務は全く違いますね
ここでは、主な地方公務員の職種、職種ごとの業務内容、および職種選択のポイントについて詳しく説明します。
主な地方公務員の職種と内容
主な地方公務員の職種には以下のようなものがあります:
※課名は自治体ごとに違うので参考までに。
・市民課
・総務課
・秘書課
・管財課
・地域づくり推進課
・農業政策課
・学校教育課
・学務課
・生涯学習課
・各学校教職員
・こども家庭課
・福祉課
・介護保険課
・納税課
・税務課
・都市計画課
・商工観光課
・下水道課
・建設課
・生活環境課
・環境政策課
・道路管理課
・防災課
・警察官
・消防士
この他にも各自治体の特色を生かした事業編制が行われており、地方公務員と言ってもとにかく勤務場所と業務内容が幅広いんです
地方公務員の職種選択のポイント
地方公務員の職種を選択する際のポイントは以下に挙げてみました。
やはり学生時代に自分が得意だったり、好きだった部分を活かせる職種に就くことでモチベーションを高く維持することができ、やりがいも感じられるポイントだと思います。
適切な職種を選ぶことで、より効果的な地域社会への貢献が期待でき、昇進等においても影響を及ぼしていきます。
まずは自分を分析してみましょう。
客観的な自己評価
自分のスキルは何か
自分が興味を持っている分野は何か
自分の価値観は何か
これらを書き出し、なるべく条件に合致する最適な職種を見つけていくことが重要です。
また、将来の人生設計や展望についても考えてみましょう。
勤務時間は平日朝~夕方まで。休日は土日休みが良いか
転勤は少ない方が良いか、多くても良いか
選択した職業を通じて将来どのように貢献していきたいか
働き方も含め、優先度を決めて判断していくと良いでしょう。
特にマイホームを購入予定の場合に転勤は十分に考慮しなければならないポイントになります。
一般的に公安系は異動が多い印象です。賃貸で暮らしていくか単身赴任か・・要検討事項です。
公務員の合格倍率、試験の出題分野および難易度についてもあらかじめ調べておきましょう。
希望職の倍率は自分の学んできた分野から出題されているか
試験対策に費やす時間と労力が適切か
自分の目指す夢にひたすら邁進することも良いですが、目的が地方公務員としての合格なのであれば、自分のやりたい事や試験の難易度と折り合いを付ける必要があります。
特に採用倍率は職種だけでなく、受験地域によっても違いますので、事前にしっかりとリサーチをしましょう。
根本となるライフワークバランスや、モチベーションの維持の為にも、職種選択は個人の志向や目標に合致することが重要です。また、地方公務員としての先々のキャリアを成功させるための重要なステップでもあります。
公務員は楽な仕事or激務??
公務員の仕事については楽な仕事だと考える人と、大変だと考える人。
それぞれの意見があり、いつの時代も二分されているように思います。
結局の所どうなのでしょうか?
実際のところ、公務員の仕事は職種や部署によって異なりますし、働き方によっても楽な部分もあれば激務と感じる部分もあります。
こういった実情から、同じ公務員同士でも楽だと感じる人と、激務だと感じる人が存在しています。
最近では公務員も大変であるという認識が広まり、人材不足などが叫ばれています。極端に公務員に対するバッシングは減ってきている印象ですね。
私の経験も踏まえ、公務員の業務負荷、仕事のストレスと充実感、ライフワークバランスについて詳しく説明していきます。
楽か激務か?公務員業務の実態は?
先ほども申し上げたように、公務員の業務負荷は、職種や部署によって大きく異なります。
一般的には、公務員は法的規制や政府政策に従って業務を遂行しなければならないため、急な方針の転換や、変更に伴う対応が1年を通して多いです。
また、住民に対しては制度改正等に伴うミスがあってはならない為、それなりの負荷はあります。
新しい施策に対する不適切な処理が時々ニュースになりますが、実際は現場で手続きを行う職員にまで伝達が徹底されていないことも多く、気の毒に感じるときもあります
また、一部の職種では、災害時、年度末や年度初め、決算時期等、特に忙しい期間や緊急の状況下での業務が発生し、時間的な圧力を感じることもあります。
一方で、仕事が楽だと感じるのはどういう場合かというと、災害や住民対応が少ない場合です。
自治体によっては、電話対応や窓口対応が非常に少ない施設勤務もあります。
地域の行政サービスが公務員の基本的な職務なので、そのような場所に配属されると必然的に業務量は減る傾向にあります。
しかし、部署異動は運次第ですし、同じ場所でずっと勤めていけるわけではありません。
結局の所、長い間勤めていると、楽と感じる場合もあれば、大変な場合もあるということになります。
地方公務員激務カテゴリランキング
激務部署といっても、シーズンによって業務量も変わるので一概に判断できませんが、1年を通して平均的に忙しいとされる部署をご紹介します。
自治体によって当然違いはありますが、地方公務員あるあるだと思ってもらえればと思います。
カテゴリ | 理由(超簡単に) |
財政 | お金のやりくり&全体調整で時間と労力が掛かる |
福祉 | 対人関係対応と業務量に時間と労力が掛かる |
人事 | 全所属職員の服務全般面倒見る形で業務量多い |
これらに共通することとして、正解をすり合わせていく作業時間が膨大であるということです。
公務員の仕事は事務的なものに加えて答えのない業務も多く、人との対応や着地点を見出すことに時間が掛かるため、検討を重ねていく作業が多いと必然的に残業時間も増えていく傾向にあります。
地方公務員楽な業務カテゴリランキング
あえて楽な仕事として3つ挙げさせていただきました。このカテゴリ内でも絶対に楽であるという保証はありませんが、激務というほどのレベルに当たることは少ないです。
カテゴリ | 理由(超簡単に) |
支所・派遣機関 | 来訪者の絶対数が少ない。 |
防災(災害少ない場合) | 災害が少なければ対応も少ない。 |
国保年金 | 国が主導の為イレギュラー案件が少ない。 |
とはいえ、公務員の仕事にも一定の苦労は存在します。
しかし、社会的貢献感や公共サービスの提供に対する充実感を味わうことができますし、仕事が市民の生活に影響を与え、社会の発展に貢献できることは多くの公務員にとってやりがいとなっています。
あまり部署に捉われた働き方を意識し過ぎると、先々の昇進にも響く可能性もありますし、過度に異動について考える必要はないと個人的には思います。
地域を見据えて、目の前の業務を確実に遂行していくことに注力していけば実績は付いてきますよ
公務員のライフワークバランスはどうなっている?
公務員は一般的に安定した労働環境とライフワークバランスを享受できる場合が多いと言えます。
一部例外を除き、残業が少ない職場で働くこともありますし、有給休暇や福祉制度も充実しています。
緊急時や年度末年度初め、選挙や予算調整の期間には、忙しい時期もあることは事実です。
しかしこれらについても、書式の簡略化やデジタル化、押印欄の廃止などによって、徐々に業務が見直されています。
今後も国レベルで公務員の働き方は検討されていくでしょうから、総じてライフワークバランスは良好だと言えるでしょう。
【結論】公務員が楽か激務かは職種次第。
公務員の仕事が楽なのか激務なのかは、個々の職種や地域によって異なります。
具体的には、平常業務に加えて、イレギュラーな業務や答えの見えにくい話し合いに時間を費やす機会が多い職種ほど、激務と呼ばれていくということです。
また、明確な数値等が見えにくい分、突き詰めていくとどこまでもキリがなく、沼にハマります。
要領よく区切りを付けられる人は、比較的楽な働き方ができるかもしれません。
それでも、公務員は社会に貢献する機会と安定性を提供し、多くの人々にとって魅力的な職業となっています。
公務員の仕事を楽だと言う人と、激務だと言う人に分かれるのは、こういった背景が関係していると言えそうです。
公務員の残業代はどうなっているの?【元公務員が解説】
公務員にも残業代はあるのか?
答えとしては、公務員にも残業代は支給されます。
ただし、多くが予算の範囲内で支給される状況です。
公務員の残業代事情について詳しく解説していきます。
公務員の残業代の仕組み
公務員の残業代は、彼らが法定の勤務時間外に労働を行った場合に支払われる報酬です。
本自治体では「時間外勤務手当」として加算されていました。
また、残業代は以下のような仕組みで支払われており、不適正な受給はできないようになっています。
管理職への申請
「何の業務をする為にどのくらいの時間残業するか」を申請します。
残業をする内容を正確に申請することで、不当な長時間勤務を防ぎます。
また、明らかに非効率的な時間外業務申請は認められず、あくまで上長の承認がなければ残業をすることが出来ない仕組みになっています。
管理職からの勤務命令
時間外勤務申請を管理職が確認し、適当な勤務であると認めた場合には、あらためて時間外勤務を命ずることになります。
上長が適当でないと認めれば、残業をしても残業代が支払われることはありません。
勤務時間内にやたら休憩ととれる行動が多かったり、時間内の勤務に改善の余地がある場合には、まずその改善を求められるでしょう。
残業時間の記録
公務員は通常、労働時間を正確に記録する責任があります。
実際に残業した時間と業務内容を詳細に記録し、時間外勤務手当として給与に反映させる際の根拠とします。
残業代の算出
残業代の計算は、月ごとの累計残業時間に基づいて行われます。
残業時間は通常、法定の勤務時間を超えた時間とされ、例えば1日の通常労働時間が8時間なら、それを超える時間が残業時間となります。
ただし、労働基準法の観点から残業を行うと休憩時間も増えることになります。
残業代は15分の休憩時間を除いて算出されることに注意しましょう。
残業代の支給
公務員の残業代は、法的な基準と規制に基づいて計算され、給与支給日に合算して支払われます。
残業に関する詳細は、国や地方自治体の法律と規制、および労働条件によって異なります。
具体的な残業代の仕組みは、地域や職種によって異なるので要確認です。
残業時の給与と手当の額は?
具体的な公務員の残業代と手当の額は、地域によって異なり、職種や組織によっても支給できる金額が異なります。
以下は、一般的な例として示すことができるいくつかの要因と具体的なケースです。
ただし、これらはあくまで例であり、実際の金額はそれぞれ異なります。
支給額の基礎
基本月給に対する1時間あたりの時給×支給割合
支給割合
支給事由 | 支給割合 |
平日の勤務時間以降の残業 | 1.25倍 |
残業時間が22時を超えた場合 | 1.5倍 |
残業月60時間超&22時を超えた場合 | 1.75倍 |
これが多くの自治体のセオリーではないでしょうか。
ただし、本自治体では職員一人一人に予算の制限があり、それを超えて申請する時は協議を要しました。
権利としては申請できますが、制限を超えた時間外勤務は管理職からのチェックが入るため、皆予算内に収めており、それ以外はサービス残業といった様子でした。
要はどのような時給倍率であっても、自治体の判断によって年間で支給できる総額は決まっているということです。
支給割合とか意味ねぇ~・・・・。ってツッコミが入りそうです
また、人事院でも原則月45時間、年間360時間と制限を設けています。
がむしゃらに働いたところで、一定以上の残業代は出ないことを理解しておきましょう。
公務員の残業時間はどうなっている?
公務員の残業時間は総務省のデータから見ると、年間通して月11~15時間程度とバラつきがある様子です。
年間にしてみると、132~180時間程度が残業時間の目安です。
ただし、これはあくまで統計上の各所属への調査に対する回答をまとめた結果挙がってきた数字の平均です
実際は、調査では報告できないという都合から、これらの統計情報に載ってこない残業時間があることを知っておく必要があります・・。
総務省の調査は、適正な労働条件という前提のもとで報告された数字です。
このような数字に出てこない残業があること自体が問題ではありますが、現実と表面に出ている情報は常に同じとは限らない事情もあるということを心に留めておきましょう。
地方公務員におすすめの資格は?
地方公務員におすすめの資格は、具体的な職種や業務に応じて異なりますが、以下は一般的に役立つ資格の種類です。
公務員にとっては資格そのものよりも、勉強の過程で身に着けた知識が重要です。資格は給与UPにつながりませんからね
資格取得まではせずとも学ぶことには大いに意味があります。
ぜひ勉強をして様々な世界に触れてください。
役立つ資格の種類
行政書士
行政書士は、法的なアドバイスや書類作成に関する専門家です。地方公共機関で法的な書類作成業務に従事する場合、この資格は有用です。
特に公務員は特認制度によって、中学校卒業程度であれば20年、その他は17年の勤務経験があれば試験が免除される場合があります。
既に要件を満たしている方は行政書士会に相談してみましょう。
簿記
簿記はお金の流れに関する知識と会計処理全般についての資格です。
簿記の資格は1~3級まで存在しますが、3級であれば比較的取得しやすく、実務に十分活かせます。
また、あらかじめ簿記の世界に触れておくことで、会計部署での勤務がスムーズになることもあります。
教員免許
教育職と言っても様々な分野がありますが、学校に採用されて授業を教える教員として働く場合、教員免許が必要になります。
また、それ以外にも非常勤講師としての採用などでも活躍する為、教育機関での教育業務を志す方は取得するべき資格です、
教職は正規採用だけではありません。むしろ任期を設けた臨時的職員を求めている地域もあるほど。食いっぱぐれのない資格です。
ファイナンシャルプランナー(FP)
税務部署で従事する公務員にとって、お金に関する内容を網羅するファイナンシャルプランナーは有用です。
簿記同様1~3級までありますが、3級合格レベルで必要十分な知識を身に着けることができます。
税に関するアドバイスや税務関連の業務を担当するために取得をオススメします。
ITパスポート
パソコンやインターネットを活用するすべての社会人に通ずる基礎的な資格です。
これを取得しておくことで、IT全般を効果的に活用できる力を持つ証明となります。
また、公務員だけでなく企業でも必要とされている有用な国家資格です。
正に取得しておいて損の無い資格と言えます。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
エクセル、ワード、パワーポイントなどのスキルを網羅的に扱う知識を有した資格です。
500万人以上が受験しているメジャーな資格ですが、公務員業界ではパソコンを扱うスキルは必須です。
また、業務を効率的に進めていくためにも、資格取得ついでに知識を高めておくと、貴重な人材になれるでしょう。
ざっとご紹介しましたが、これらは一般的な資格の例であり、地方公務員としてのキャリアを構築するために役立つものです。
部署異動に有利に働くこともあります。例えばPCスキルが低い人を情報部門に配置することは適切ではないですよね。そういったところでその人のスキルが見られるわけです
具体的な職種や地域によっては、さらに専門的な資格が必要となることがあります。個々の公共機関や地方自治体の要件に応じて、適切な資格を追求することが重要です。
資格取得のメリット
資格取得のメリットは、地方公務員にとって多岐にわたりますが、私がまず思いつくメリットとしては、
多様なスキル向上→頼られる→勤務評価優秀→昇給・昇進
この流れが生まれることです。
その為にも、どの資格について学ぶか選択する際には、自身の職務やキャリア目標に合ったものを選ぶことが重要です。
その他にも資格取得の主なメリットをいくつか示します。
昇進において優位(知識&経験の多さ)
様々な資格を持っていることは、それだけ多くの部署に配置できる適性があると見なされます。
ユーティリティプレイヤーは重宝されます。それがきっかけでさらに多くの部署で経験を積むことができれば実績が増え、どんどん積みあがっていきます。
すなわち、それは評価や昇進の機会において有利な要因となります。
多くの地方公共機関や政府機関では、資格取得者や知識が豊富な職員を好意的に評価します。持っている知識をフル活用して働くことで、必然的に選考プロセスにおいて優位に働くことでしょう。
専門性の向上
資格を取得することで、特定の専門知識やスキルを獲得できます。
これにより業務の質が向上し、専門的な業務に取り組む能力と他者が思いつかない閃きを生むことがあります。
多面的な知識が視野を広げてくれるので、習得してきた知識をつなげたオリジナルのアイディアを生み出すことができるんです
その結果として、専門的な業務を行える唯一無二の職員として評価が高まっていきます。
職務に多様性とやりがいが生まれる
資格を持つことで、異なる職務やプロジェクトに参加する機会が増えます。
さまざまな資格を持つ公務員は、現在自分自身が担当している業務だけでなく、さまざまなプロジェクトに貢献できる可能性が高まります。
つまり、公務員の良くない点として度々挙げられる、やりがいのない単純作業から抜けだし、自分の求める勤務の形をデザインできる可能性が高まるということです。
市民へのサービス向上
資格を持つことで、市民に提供できるサービスの質も向上します。
時折「いや、私にはこれ以外のことは分かりませんので・・」とバッサリ切り捨ててしまう職員がいます。メリハリは大事ですがニーズに寄り添うことも必要ではないでしょうか
幅広い知識や業務経験・スキルを活用すれば、市民のニーズにより適したサービスを提供できるようになるでしょう。
地域住民としては、対応への満足度が高まり、とてもありがたい存在と感じられます。
人的ネットワークの構築が促進される
専門的な知識と資格を有することで、専門家同士で関わり、ネットワークを構築する機会が増えることがあります。
同じ資格や知識を持つもの同士が力を合わせると、より大きな力が生まれることがあります。
公務員はコミュニケーションがとても大切。少しでも多くの関係を作っておくことは良い事で、仲間と連携し情報共有や連携が容易になります。
例えば、部署を超えた協働のプロジェクトがあるとして、相手方と同じ知識レベルで話ができると、与える信用度がかなり違います。
自分が培った自分だけのネットワーク連携による、大きな仕事を成し遂げられる可能性が出てくるということです。
公務員としてのプライドと満足度の上昇
自己成長や専門知識の獲得は、個人的な満足度に影響します。
単純に試験に合格することは嬉しいものですし、自信が湧いてきますよね。
資格取得を通して、自己評価や自己満足感が高まることがあります。
これによって、公務員としてのプライドを持った責任のある仕事ができることでしょう。
私達は皆1日24時間です。あれもこれもと知識を取り入れていると、中途半端になってモチベーションも徐々に低下してしまいがちです。そこで1つ好きな分野に特化してみてはいかがでしょうか?
公務員の気になる人間関係は?【いたって普通】
公務員の人間関係が気になっている人がチラホラいるようです。
確かに人間関係は業務の円滑な遂行や組織の効果的な機能にとって非常に重要です。
結論としては・・・普通で、良好な場合も多いです。
というより、人間関係問題の根底にあるのは意外にも「自分」だったりします。
周囲を気にする前にまず自分を省みるのも1つです。
公務員として勤めていくには、同僚との協力と連携が不可欠です。効果的なチームワークとコミュニケーションは、公共サービスの提供や組織の運営において重要な要素となります。
公務員の人間関係における同僚との協力や連携についても解説していきます。
同僚との人間関係【普通です】
公務員としての同僚との人間関係は、一般的には好意的で協力的なものが多いです。
というのも、公務員の職場環境は競争社会ではないので、他を蹴落としてのし上がるなどという考えの野心家タイプは少ないです。
お互いが協力と連携を重視し、働きやすくなるようなチームワークが奨励されている傾向があります。
同僚との人間関係における特徴を以下に挙げてみましたのでご覧ください。
チームワーク重視
公共機関では、チームワークが重要視されます。
同僚と力を合わせ共同で課題を解決し、組織の目標を達成しようとする文化が根付いています。
一方で、どんなに効率的でも、自分が良ければ全て良しというような行動は、あまり好かれませんのでしっかりとコミュニケーションをとった上で、部署内業務は進めていってください。
情報は皆で共有
公務員は同僚間での情報共有に積極的で、よりよい方向性を検討していく傾向にあります。
また、業務に関する情報やデータをお互いに共有し、効率化と連携が円滑になるよう協力しています。
とはいえ、労力を掛けているのはお互い様です。甘い汁ばかり求めていると印象が悪くなりますのでご注意ください。
皆で助け合う
忙しい期間や緊急の状況において、同僚同士が助け合うことが一般的です。
担当者が不在の場合であっても、仕事を共有し、行政サービスが低下しないように支えあって組織を成り立たせています。
とはいえ、それぞれの基本となる職務があるので、全てを助け合うわけにはいきません。「同僚がいることで公務員組織が成り立ち、その中に自分がいる。」ということを意識して日頃の業務にあたっていくと良いでしょう。
以上公務員の人間関係の例を示してきましたが、すべての場所や組織での人間関係が同様なわけではありません。
例えば、同僚でも上下関係が厳しい職種もあれば、一人職の場合もあるでしょう。
個々の組織や部署によって文化や人間関係が異なるため、具体的な状況に応じて適切なコミュニケーションスキルや協力関係を築くことが重要です。
正直なところ、、どの世界でもちょっとコミュニケーションが取りにくい人はいますよね。公務員の世界にもそれは当てはまりますが、相対的に見ると良好な人間関係が築けると思います
上司との関係【普通です】
同僚との人間関係はおおむね良好だとして、上司との関係どうでしょうか?
結論としてはこちらもいたって普通です。
特に最近では管理職にもパワハラに関する研修がありますので、部下を大事に扱ってくれる傾向にあります。
以下は、公務員業界における上司との関係に対する一般的な特徴です。
親切な指導とサポート
上司は経験豊富な指導者であり、社会人としての成長をサポートしてくれます。
一昔前は「俺の背中を見て全て覚えろ!」的な上司も居ましたが、現在はわりと皆さんマイルドです。
また、面倒見の良い上司は仕事面だけでなく悩みなどにも相談に乗ってくれるので、何か困ったことや聞きたいことがあれば遠慮せずに頼りましょう。
専門性と能力の成長が見込める
部下は上司の仕事ぶりを見て学びます。経験値を高めつつ、多くの成長を期待できます。
しかし、上司といえど得手・不得手があるので、必ずしも全てのスキル向上が見込めるわけではありません。
ICTが得意な上司、コミュニケーションが得意な上司、財務に長けた上司・・・など場合によって分野に偏りがあることも心得ておきましょう。
上司はガチャ的要素もあるので、自分の考えや仕事のスタイルに合わない場合もあるかもしれません。
もし、自分の感覚にフィットする万能型の上司に巡り合えたらそれはラッキーです。どんどん指導やフィードバックを得られるようにすると良いでしょう。
問題解決と責任感
上司は業務上の問題に対して、解決策を見つけるための支援をしてくれます。
また、困難な課題に対処する際には適切な判断と責任を示す役割を果たします。
ただし、連絡相談は早めに。公務員は良くも悪くも根回し文化があります、
上司が聞いていなかったというような事態にならないよう、日頃から連絡相談体制を構築しておきましょう。
公務員は上司との協力を通じて、組織の使命や目標を達成し、公共サービスの品質を向上させる役割を果たします、その為にも人間関係は日頃から意識しておきましょう
【事実】中には嫌な人もいます
ズバリ、嫌な人もいます。
・こだわりが強く仕事が進まない人
・他者とのコミュニケーションがうまく取れない人
・謎に高圧的な人
・仕事にやる気がない人
これらは公務員だけでなく、恐らくどの業界でも一定数いると思います。
中でも公務員業界はわりと狭い世界なので、そういう評価の職員は有名人になります。
適度な距離を保って深く立ち入らないようにするというのが大人の関わり方になりますかね。。あまり何かを期待せず、その方と一緒に働く時間が過ぎるのを待ちましょう
ただし、人事の方でもそれは十分に理解しているので、その評価を踏まえた部署に配属するように心掛けています。
例えば、コミュニケーションが全く取れない人を窓口業務にあてるわけにはいきません、闇雲に配置することのないよう内務的な部署に配属したりするような配慮がされている場合があります。
【公務員はコレが大事】コミュニケーションの重要性
公務員において、コミュニケーションは非常に重要かつ不可欠な要素です。
ズバリこれが秀でていればある程度の仕事はこなせてしまうといっても過言ではありません。
特にコミュニケーションは良好な行政サービスの提供、政策の企画立案、問題解決において重要な役割を果たします。
具体的にどのように重要なのかを以下に示してみました。
良好な行政サービスを提供できる
公務員の主要な使命の一つは市民へのサービス提供であり、効果的なコミュニケーションは地域住民との対話を円滑にし、サービスの品質向上に寄与します。
また、公共機関においては、多くのプロジェクトや業務がチームで行われます。
チームワークを強化し、共同で課題を克服するためにもコミュニケーションが重要になってきます。
特に課題や情報の共有は、効果的な意思決定と問題解決のキーポイントであり、公務員同士や上司とのコミュニケーションによって、必要な情報が適切に伝達されます。
政策の企画立案に不可欠
政策に携わることも公務員の重要な役割です。
その政策を実行するためには、異なる部門や機関とのコミュニケーションが不可欠であり、能力次第で成功か失敗かの成果に直結します。
公務員は様々な問題に対処し、問題の分析と解決には関係者とのコミュニケーションが必要です。
組織内外の関係者とのコミュニケーションにより、ヒト・モノ・カネなどの経営資源の最適な利用が実現され、効果的な政策を生むことができます。
問題解決のベースになる
災害や緊急事態、問題に対処する場面においてコミュニケーションは必要です。
問題が発生した場合は、状況を的確にキャッチし、簡潔、迅速、正確な情報伝達および共有が重要になります。ここでコミュニケーションが危機管理において事態の悪化を防ぐ役割を果たします。
総合的に、公務員にとってコミュニケーションは公務員の業務における様々な側面で用いる基本的かつ重要なツールということです。「コミュニケーション制する者は業務を制す」です
公務員の異動について【元公務員が徹底解説します】
公務員には定期人事異動があります。
これは、全ての公務員に当てはまり、原則採用から定年退職まで同じ部署で働き続けるということはありません。
それらを踏まえて異動について解説をしていきます。
そもそも異動の目的は?
公務員の異動にはさまざまな目的がありますが、これらの目的を踏まえた最終的なゴール。いわゆる組織としての目的は「効果的な組織運営と公共サービスの向上」です。
その為にも公務員の異動は慎重に計画され、個々のスキルを見極めた適切なポジションへの配置を充分に検討しながら実施しています。
異動の時期になると人事部は混沌と化します・・。
具体的な異動における目的について、以下に挙げていきます。
行政組織の強化・効率化
人事異動は、組織内における人材の適切な配置を目的の1つとしています。
要は「適材適所」ということで、職員それぞれの得意分野を把握して、その力が最大限発揮されるような異動を実現しようということです。
その結果として、業務プロセスの効率と効果を最大限向上させることを目的としています。
また、特定の部署やプロジェクトにおいて特別なスキルや専門知識を必要とする場合、それに適応できる職員を配置して、効果的な行政組織の運営を目指しています。
昇進によるリーダーシップの発展
異動は昇進の機会でもあります。
新しく昇任する職員に向けて、リーダーシップを備える為の環境を提供します。
部署に配置できる役職の人数はある程度バランスを見て決められるので、昇進と同時に異動になることもあります。
例えば、課長職に昇進すれば、旧課長が別部署に異動し、新課長が旧課長の後釜として配置されるということです
一般職時代とは違う新しい業務や役職経験は、スキルアップや多様な経験につながり、個人の成長とリーダーシップの強化が見込めます。
多様な経験による能力向上
異動は公務員にとって、多様な経験を積む機会です。
異なる業務領域や部署での経験を積むことで、公務員は幅広いスキルと専門知識を獲得し、行政のあらゆる業務に対応できる柔軟性を高めます。
また、その経験が後々異動先の選択肢を増やすことにつながります。
不正の防止
行政で勤めていると、発注や契約において民間企業とのお付き合いも出てきます。
日々忙しい中で事業を進めていく際には、仕事がやりやすい企業とそうでない企業を感じる時があり、ついやりやすい業者を選んでしまいがちです。
また、人によって好みや感覚は違いますから、例えば同じ値段の商品をどちらの業者で購入するかとなった時は、担当としては話をまとめやすい方に依頼する傾向があるということです。
これが長く続くと不公平感が生まれ、やがて不正の温床になります。
特定の業者との強い結びつきが生まれてしまい、オフィシャルな場面以外での利益供与や金銭問題が発生してしまうこともあるんですね
こういった不正を防止する意味でも異動は定期的に行われます。
モチベーションの維持
公務員の業務は何かとマンネリしがちです。
これはノルマや競争が無い中で、単調な業務を無難にこなす部分が多いところに要因があります。
同じ業務を延々続けていく上でモチベーションを一定に保つのは、容易なことではないことは皆さんも想像できるのではないでしょうか。
人事異動はこういったマンネリ化を防いで、組織の活性化(リフレッシュ)をさせる意味もあります。
また、公務員の適性を最大限に発揮できるように努めることで、個人の充実感を満たす効果が期待できます。
居心地の良い慣れた部署から引き離されるような気がして、異動をネガティブに捉える方も多いです。ですが最終的には自分や組織全体にとってもプラスになることも多いんですよね
異動までの流れは?
公務員の異動までの流れは、自治体や所属ごとの規則や手続きに従って実施されます。
以下は異動までの一般的な流れですが、参考までにご紹介します。
異動希望の確認
まずは管理職が同部署で勤務年数が長い職員の異動希望を確認します。
そして、特別な事情がある場合にはその理由や、どのように自分のスキルを活かしたいかなども含めて調査します。
異動計画の策定
管理職によってとりまとめた異動希望に基づいて、人事部による具体的な異動計画が策定されます。
計画には異動場所、業務内容、その他の情報が含まれます。
管理者はその計画を共有し、配置を検討します。
異動の内示
異動が決定した職員に対してまずは、異動の内示が行われます。
いきなり新部署異動ではなく、事前に配置される場所が知らされるということです。
内示には異動先、異動後の役職、主な業務内容、連絡先などの情報が含まれます。
とはいえ、事前に知らされるといっても数か月前からというようなことはなく、職員のモチベーションなどに配慮しながら1ケ月以内程度の期間で知らされます。
このように公務員は事前に内示を受けて、業務引き継ぎを含めて、次の部署への異動に備えます。
業務の引継ぎ
辞令が交付される前に、公務員は現在の業務を新しい担当へ、新しい業務を旧担当から引き継ぎます。
これには業務関連書類やデータの整理、同僚への情報共有などが含まれます。
なるべく円滑に業務移行できるよう、引継ぎの過程で様々な情報の伝達が行われます。
辞令の交付
新部署への異動を命じた辞令が本人に渡されます。
これにより正式に新しい部署へ異動し、勤務することが確定します。
異動は公務員として意義があるものですが、地域住民へのサービスを低下させることの無いよう、十分に情報の引継ぎを行わなければなりません。
内示の段階で先々の動きが不透明な場合は管理職や人事部に相談するのもアリですよ・・一切教えてくれないこともありますが。。
どのように異動を決めている?
異動後の部署において経験年数や能力・人員等に極端な偏りが出てはいけないので、人事は様々なバランスを考えて配置していきます。
・能力の高い人が抜けた相応の人材を後任にする
・評価が低い人の異動先には定数を増やした配置を行う
さらに人事評価の結果以外にも各個人の事情等も一部考慮されていきます。
・優秀な職員は特定の出世ルートに乗せる
・家庭の事情がある職員は休日出勤の部署を外す
このように人事部、各課長・部長級で異動対象者リストを基に配置換えの検討をしていきます。
原則同一部署での勤務年数が長いほど、異動の対象となりやすくなりますので、その職員と後任者のバランスにフォーカスして配置換えを行っていきます
公務員の人事評価は「b」ばかりってホント?【元公務員が正直に言います】
公務員の人事評価制度は年功序列の制度を改め、能力や業績によって評価するために導入されました。
しかし、実際は形だけ導入され、ほとんどがb評価になっているという事実があります。
なぜなら、b評価が間違いないからです。
この制度について元公務員である私が忖度なく説明したいと思います。
評価基準とプロセス
国家公務員と地方公務員でも評価の方法は違い、地方公務員でも自治体によって違いがあります。共通項として挙げられるものとして、評価の方法は以下の2つあります。
①能力評価
②業績評価
多角的に人物を評価できるように細かく設定されているんです
違いは以下の通りです。
※某自治体の例
・あらかじめ職層に応じた項目が決められている
・項目に基づいて管理職が客観的かつ公平に判断
・評価は年に1回
→能力評価はノルマや数値が出しにくい公務員にとって不適。
・評価は半年に1回
・自ら目標を設定し、面談を通して目標を明確にする
・達成状況を面談で自己申告し、5段階自己評価(S、A、B、C、D)
・管理職の評価がここに加わる
→とりあえず無難に真ん中のBを付ける傾向にある。
Cはつまり良くない。Dは処分される位よほど悪くないと出ない。
かといって、SとAは評価人数に限りがある。
じゃあどうするか・・Bか。というわけで多くはB評価がつきます。
※Bばかり付くので6段階評価への見直しが、順次地方にも降りてきているようです。
昇進と昇給への影響
体感としてズバリ・・
Sはそれなりに少し優遇
AとBはそこまで大きく影響無い
C以下は分かりやすく影響がある
といった所です。
評価が悪い方には、良い人に比べてマイナス効果が大きいといった印象です。しかしその分、公務員業界でも相当働かないか軽い処分を受けている人になります
超優秀な人は「S」評価が付いてもちろんそれなりに優遇されます。
とはいえ、経験年数ごぼう抜きで出世できるというわけでもなく・・
AとBのどちらを取ってもそこまで大きく影響しているように思えません。
ボーナスに少し色が付く程度です。
ですが、C・D評価の方はBと比較すると大きく影響があります。
具体的には昇給抑制やボーナス減といった収入につながるわかりやすい影響があります。
人事評価制度はBばかり付くのはホント
公平性を謳うがあまり評価には「B」が良くつきます。
というより無闇にCを付けることができないという実情があります。
BとCの境は「良好」か「あまり良好でない」かになってしまうので、その二択なら「良好」の方に付けるという何とも歯切れの悪いこの制度の流れがあります。
そして、見事に報酬面においても優劣を付けにくい構図が出来上がっています。
というより、そもそも公務員の世界で人事評価制度を取り入れているのは、現場職員だった身からするとかなり疑問が残っています。
この制度を取り入れる際に目的としていた効果は表れているのでしょうか。
評価したりされることにもまぁまぁ時間を費やしています。
この時間を別のことに充てることはできれば、もっと良い成果を残せる優秀な方もチラホラいたように感じます。
公務員のメリット・デメリットがさっくりわかる元公務員の解説
公務員のメリット・デメリットを元公務員がぶっちゃけます。
これから公務員を目指そうとしている人、あらためて公務員の良さを確認したい人。
そんな方はこちらの記事を読むことで、公務員という行政組織の本質を知ることができるでしょう。
既に現役公務員の方も、良し悪しを踏まえた自身の働き方や、効果的な施策を提案できるようになるでしょう。
公務員のメリット
公務員にはもちろん多くのメリットが存在します。
これらのメリットがあるからこそ常に根強い人気があるんだろうと思っています。
以下に考えられる公務員のメリットを紹介します。
安定した雇用
悪い事していなければクビになることはないです。
公務員にとっては当たり前ですが、公務員以外の世間一般で見ると当たり前ではないことで、それだけで大きなアドバンテージです。
公務員は基本的に安定した生涯にわたる雇用条件のもとで採用されます。
民間企業のように経済の変動や市場の不確実性に左右されず、常に一定の経済的安心感があります。
新型コロナウイルス感染症が流行した時には、景気が落ち込み特に飲食業が大打撃を受けてしまいましたが、公務員であればその間も安定した給与を受給しています
一度公務員になると、先々の雇用に関する不安や悩みはほぼ無くなるといっても良いでしょう。
公平&明確な給与体系
公務員の給与体系は一般的に透明で公平です。
給与は経験や職位に応じて定められ、定期的な昇給や特別手当などの条件が明確に規定されています。
つまり、年齢に応じた年収や月収がわかりやすく計算できます。
ある程度安定的にどのくらい支給されるのかが目に見えやすいということは、金融機関の借り入れや生涯年収に応じたライフプランが設計しやすいというメリットもあります。
社会的貢献を感じられる
公務員の業務における基本は社会に対する貢献です。
対人に向けたサービスを意識的に行う機会が多く、自己有用感やその仕事に誇りを持てることが多いです。
公共サービスの提供や政策の実施を通じて、社会全体に良い影響を及ぼしていると自分の存在を意識することができます。
ほどよい労働環境
公務員の労働環境は部署によって業務量に大きな差があります。
しかしそれも年々改善されており、残業時間の減少や休暇の積極的取得等、私の勤めていた自治体においても少しずつですが改善されてきていました。
今後もホワイトに進んでいく可能性はあっても、ブラックに進んでいくことは正直考えにくいです。
また、利益を追求しない分、上司や同僚間もギスギスすることなく働ける環境です。
多彩な業務分野
公務員の仕事は多岐にわたり、同じ公務員にも関わらず職種や部署によってやるべき仕事がガラッと変わります。
家を建てているのかと思ったら、野菜を売っていたり、ラーメン作っていたり・・そんな色々を一括りにする巨大グループ企業が「公務員」なんです
また、教育、福祉、環境、法律など、多様な分野での職務経験を積むことができます。
公務員のデメリット
公務員には数多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
これは、私が実際に公務員として勤める上で感じてきたデメリットについて説明します。
収入の制約
公務員の給与は安定していますが、民間企業と比べてべらぼうに高い給与を受けることはありません。
・年齢に沿った緩やかな昇給
・職務に専念する義務があり、副業にも大きな制限有。
・いくら成果を出しても収入は同年代でさほど変わらない
・若年層は低い給与水準
などなど、収入において下限と上限の制約があります。
要は、公務員で都内一等地のタワーマンションに住むような高収入を追求するには、なかなか厳しいものがあり、限界があるということです。
企画から実施までの動きの重さ
公務員は過去の実績や規則等に縛られることが度々あり、決定プロセスが複雑で遅いことがあります。
例えば起案文書の決裁を貰う時に、
担当→主任(数名)→係長(数名)→課長補佐→課長→部長
なんていうこともあり、一体どれだけの人に確認してもらえば良いのかと気が遠くなる時もあります。
しかも、一人でも内容が引っかかったらやり直しになる場合も・・
特に新しい政策やプロジェクトを実行に移す際には、過去の内容や規則なども考慮され、かなりの時間を要し、このような組織体系に少しストレスを感じることもあります。
政策変更に左右される
公務員は政治的な影響によって、対応変更や予算削減の影響を受けることがあります。
政策の方向転換があるたびに業務内容が変動するため、対応がコロコロ変わるとその準備等で結構忙しくなります。
職務のルーチン化
一部の公務員の仕事は
・文書を受け付ける
・PCに情報を入力する
・データを抽出してアーカイブに保管する
・文書の管理
等、単調な事務作業であり、定期的に同じ業務を繰り返すことも多いです。
そのような変化に乏しい職務は、仕事のやりがいを見失ってしまうことも多いです。
これらのデメリットは、公務員の仕事に関連する課題や制約を示しています。公務員としてのキャリアを検討する際には、これらのデメリットを考慮し、個人の職業的な目標や価値観に合致するかどうかを検討することが重要です。
公務員・民間企業どちらが良い?
公務員が良いか民間企業が良いかは正直人それぞれの適性によります。
職業選択には、個人の価値観や目標が大きく影響をするためです。
「安定」ばかりが目につきがちな公務員ですが、公務員としての仕事にはメリットだけでなくデメリットもあります。
しかし、そのメリット・デメリットを感じない人もいるかもしれませんし、それは個人の価値観によってそれぞれです。
民間企業でも公務員でも職業選択において大切なのは、自分のライフスタイルや価値観に上手く合致することだと思います。
参考までに3つの項目を考えてみました。以下の項目においてあなたはどちらに該当するでしょうか?
安定性or冒険心
一部の人々は、安定した給与と雇用を重要視し、公務員の仕事に魅力を感じます。
景気にほぼ左右されない安定感は利益の世界から切り離された公務員ならでは。
一方で、冒険心旺盛な人々はリスクを取り、民間企業や起業に魅力を感じることがあります。
特に営業職などはフルコミッション(完全歩合)制を取り入れている企業もあり、基本給は保障されないものの、成果をあげれば給与は通常では届かないであろう額を手にすることができます。
社会貢献or自己実現の追求
社会的な貢献を重視する人は、公共セクターでの仕事によって満足感を得る可能性が高いです。
企業はどこかしらで利益を追求していかないと立ち行かなくなりますので、社会貢献とはいえコストを考えた活動になってしまいます。
一方で、個人の成長や自己実現を重視する人は、民間企業や独立起業を選ぶことがあります。
自分のやりたい事は他に左右されず自分の裁量で行うという強い意志が根付いている場合には組織で働くことが窮屈に感じるかもしれません。
実際に公務員業界であったのは、「良いと分かっていても変えるのが手間なので現状維持する。」というもの。
報酬につながらない部分を過度に頑張ることはしない体質があります
ハードワーク&平均以上の給与orワークライフバランス&平均給与
給与を重視する人は、時には過酷な労働を強いられても高収入の機会を求めるかもしれません。
肉体精神共に自分が高い水準にある場合には、それも成功の要素の1つとなります。
一方で、平均的な給与でワークライフバランスを重視する人は、労働条件が整った公務員の職業に惹かれるかもしれません。
無理に自分を追い込んで高い報酬を求めないという人には、成果が大きく反映されない公務員が良いと思います。
地方公務員の仕事内容&実情は・・【まとめ】
というわけで、超絶簡潔に内容の振り返りをします。
割愛され過ぎてよくわからない・・という場合には、各項目の詳細記事をお読みください。
国よりも地域にフォーカスして全体を運営する為に必要不可欠な職業です。
給与は民間企業の平均値(小規模企業<中規模企業=公務員>大企業)
役所だけでも、ものすごいたくさんの部署があり、それぞれにおいて仕事内容も違う。
当然職種が変われば同じ公務員でもガラッと変わってしまう。
共通しているのは地域や住民の為に業務をこなしているということ。
とても多いです。
行政・教育・福祉・税務・都市計画・環境保護・公安に係る多様な職種が存在。
楽な部署とそうでない部署が存在します。職種によっても繁忙期がありますし、異動によってバランスよく経験することになるかも知れません。
予算内で残業し、残業代が支給されることがほとんど。
※行き過ぎた残業代請求は管理職からもNGが出るかもしれません。
エクセル、ワード、パワーポイントに係る資格、情報管理や簿記、FPなどがあれば良い感じで重宝される。
同僚・上司共にいたって普通です、中には嫌な人もいますがそれはどの業界でも一定数いる。ノルマがない為わりと穏やかな雰囲気が多いかもしれない。
公務員は様々な部署での経験値と不正防止、新たな職場でリフレッシュさせる意味でも積極的に行われています。
S~Eの中で、そもそも公務員はノルマや数値目標が出しにくいので自己評価「B」が多いです。管理職の評価も無闇に悪い評価を付けられないので無難に「B」が多いです。
S~Eの中で、そもそも公務員はノルマや数値目標が出しにくいので自己評価「B」が多いです。管理職の評価も無闇に悪い評価を付けられないので無難に「B」が多いです。
メリット・・安定雇用、社会貢献、良好な労働環境
デメリット・・収入の限界、単調業務
これらを踏まえて自分の適性と照らし合わせた職業選びをしたい